八幡と合併、2月ねり子祭り、7月水かけ祭、春秋に岬まつり
[住所]兵庫県洲本市由良3-5-2
[電話]0799-27-0562

由良湊神社(ゆらみなとじんじゃ)は、兵庫県洲本市由良にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。御祭神の速秋津比売神と、その禊ぎ祓えの御神徳をイメージしたオリジナルの御朱印帳がある。

延喜式』巻9・10神名帳 南海道神 淡路国 津名郡「由良湊神社」に比定される式内社(小社)。近代社格では郷社。

創立年代は不詳。この地に居住していた人々によって、由良水門の鎮護として祀られたものと考えられている。

「淡路」の地名は、「阿波に行く路」に由来するという説があるが、鎮座地の由良は淡路上陸の要所として古より栄え、延喜の制では由良駅が置かれ、馬五頭が配された。

中世の状況については、『朝野群載』にわずかな記述があるのみで不詳だが、八幡神の信仰が全国的に盛んになるにつれ、いつしか八幡宮が祀られたという。

江戸時代初期の慶長18年(1613年)、池田忠雄が由良成山に成山城を築城すると、現由良小学校地にあった八幡宮を再興して氏神と定め、当社をその境外摂社とした。

次いで、阿波・淡路両国の領主蜂須賀氏も成山城を居城としたが、寛永年間(1624年-1645年)に「由良引け」を断行し、国府が洲本へ移った。

この時、藩邸を築くために八幡宮を当社境内に移し、社殿が造営された。明治3年(1870年)、八幡宮と合併し、現社号に改称した。

そのため現在までに、もともと当社の御祭神である速秋津日子神・速秋津日売神と、八幡宮の御祭神である品陀和気尊が祀られている。

毎年2月11日にねり子祭りがある。数えで3歳の幼児(ねり子)の氏子入りを御神前に奉告し、無事成育を祈るもの。

前日の宵宮の午前中に母親がねり子を連れて参拝、御幣を受けて一晩家に祀る。夕方はライトアップされただんじりが宮入り、翌日は練りが行われる。

また、毎年7月最終日曜日には夏越の祭りが行われる。水かけ祭とも呼ばれ、だんじり、神輿渡御があり、神輿もろとも海へ飛び込み、海水で祓い清める。

ちなみに、由良のだんじりは、布団だんじりといわれ独特の様式で、当社ではそのペーパークラフトも用意している。

3月と10月には岬まつりがあり、大漁と海上安全を祈願する漁師町ならではの祭。御神酒と「かけのうお」のお供えを持ち、出石神社などを巡拝する。

この出石神社は現在、生石公園に鎮座しており、『日本書紀』に描かれた「出石の刀子」の物語のその地にあたるという。

出石神社は、現在、当社が兼務していると思われる。『日本三代実録』にある生石神に比定される場合のある国史見在社でもある。

ただし、この生石神は安芸国ととらえるのが一般的。『兵庫県神社誌』が淡路国としている。江戸時代初期に廃絶寸前となったが、江戸時代中期に復興した。

【ご利益】
祓い清め、厄災除け、無病息災、病魔退散(公式HP
由良湊神社 兵庫県洲本市由良
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