東日本大震災の津波被害が甚大、鳴瀬川河口部の岩が御神体
石上神社 宮城県東松島市浜市東浮足90
[住所]宮城県東松島市浜市東浮足90
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石上神社(いしがみじんじゃ)は、宮城県東松島市浜市東浮足にある神社。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』陸奥国桃生郡にある「二俣神社」「石神社」に比定される式内社(小社)の論社。

平安時代の仁和元年(885年)、修験盛蔵院という者が勧請したと伝えられる。

鳴瀬川河口部に鎮座し、その河口部にある沖ノ岩・中ノ岩・岸ノ岩を御神体とする。

それぞれに、石上(気仙麻)・白鬚・二俣(二股)の神を祀るため、石上三明神とも称される。

この中の石上神と二俣神を式内比定する説があるが、往古、当地は牡鹿郡だったため、桃生郡の式内社としては否定されている。

現在までに御祭神は、素盞男命少彦名命猿田彦命。白鬚神は猿田彦命だろうが、他の2柱がどれに該当するのかは不明。

河口部砂浜の近くに沖ノ明神岩という岩がある。これが石上神を祀る沖ノ岩だと思われる。

また、河口部対岸に白鬚神社がある。白鬚神を祀る中ノ岩とも考えられるが、同社見解では、白鬚神(猿田彦神)は沖ノ岩だという。

この白鬚神社では、猿田彦大神が沖の明神、布留霊神が中の明神、天売女神が岸の明神としている。

当社の石上神も布留霊神であれば、大和国石上神宮を指すものとして、スムーズに考えられるのだが。

例祭は旧暦3月10日と9月9日。境内社に、愛宕神社(迦具土神)、八幡神社(応神天皇)がある。

海岸に近い浜市の平坦地に位置し、境内地は砂地。東日本大震災の津波の影響で、周辺は荒地になっている。震災の被害が大きな神社の一つである。

当社ももとの社殿は流失し、礎石と昭和49年(1974年)建立のコンクリート製の鳥居のみが残り、仮社殿が設けられている。

社叢も見る影がない状態ではあるものの、一部は津波の被害後も残り、クロマツ・アカマツ・モミ・カシワなどがある。

なお、式内社「二俣神社」の論社は他に、石巻市三輪田の式内同名神社がある。

また、式内社「石神社」の論社は他に、市内矢本の鹿石神社、石巻市の龍口神社(合祀、境内社、旧地)、桃生町倉埣の八雲神社、雄勝町の石峰山石神社、気仙沼市の岩倉神社がある。

【ご利益】
厄災除け、水難除け、交通安全、病気平癒
石上神社 宮城県東松島市浜市東浮足
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