仁徳朝に伊勢末社を、平安末期に羽黒神社を勧請、千石船絵馬
[住所]宮城県石巻市羽黒町1-7-1
[電話]0225-22-1423

鳥屋神社(とやじんじゃ)は、宮城県石巻市羽黒町にある神社。羽黒山鳥屋神社とも。参拝すれば、御朱印を頂ける。

『延喜式神名帳』にある「鳥屋神社(陸奥国・牡鹿郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

鳥屋神社に羽黒神社を合祀した形になっており、現在も御祭神として、鳥屋神社と羽黒神社を祀る。

鳥屋神社は、第16代仁徳天皇55年、東夷御征討の際、伊勢の神宮(伊勢神宮)の皇大神宮(内宮)の末社である猿田彦大神に勅願した。

東奥牡鹿の鳥屋岬の津に無事に着船したため、当地にて奉斎されたという。御祭神は、猿田彦神・船御魂神。

式内社「鳥屋神社」の論社は他に、山下町の同名神社があるが、一説に、山下町の同名神社が当社の奥宮であるという。

羽黒神社は、平安時代末期の文治2年(1186年)、藤原秀衡が羽州羽黒山より御分霊して、鳥屋神社に合祀した。御祭神は、倉稲魂神・大物忌神。

中世以降、石巻港が開け、千石船が多数出入りするようになってから、海上安全の守護神となった。

江戸時代中期の享保9年(1724年)、陸奥仙台藩5代藩主伊達吉村が金100疋を奉献したという。

近世には特に永い歴史と伝統の上から、交通安全の神としても崇敬された。現在の拝殿は寛延3年(1750年)の建造となる。

江戸時代後期の文化2年(1805年)に奉納された絵馬「奥州石ノ巻絵図」が伝わる。作者は会津若松生まれの蒔絵師である長谷三吉衛門義一。

黒漆地に金・銀・朱を用いた華麗な絵馬で、港町石巻の肖像画としてばかりでなく、そのまま水運関係資料となっている。

画面の中央に北上川と中瀬が描き出され、河口から入港し、また停泊し、荷役する千石船、湊と門脇に立並ぶ米蔵群や屋並び。県の有形文化財に指定されている。

文化13年(1816年)に社殿が改修され、明治7年(1874年)4月には村社に列した。

明治35年(1902年)にも社殿が改修され、明治40年(1907年)3月、幣帛供進社に指定された。

昭和60年(1985年)、天皇陛下御在位60年記念事業として、本殿・幣殿が改修された。

例祭は、5月第1日曜日が春季例大祭で、御神幣巡幸があり、9月第2日曜日が秋季例大祭で、牡鹿法印神楽奉納がある。

1月7日が松明祭で、いわゆるどんと焼。境内社に、八幡神社・水神宮(龍神宮)・大井戸神社がある。

【ご利益】
海上安全、交通安全、大漁満足、商売繁盛(公式HP
鳥屋神社 宮城県石巻市羽黒町
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