将門・秀郷が社殿を造営、家康が参詣、シイの巨樹、宮司家主屋
[住所]東京都羽村市羽加美4-6-23
[電話]042-554-3405

阿蘇神社(あそじんじゃ)は、東京都羽村市羽加美にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

創建は飛鳥時代、第33代推古天皇9年(601年)5月と伝えられる。阿蘇国からの勧請とは伝わらないが、御祭神から見て、おそらくはそうであろう。

御祭神は阿蘇十二神で、健磐龍命・阿蘇都媛命・速瓶玉命・国竜神・比味御子神・彦御子神・和歌比味神・新彦神・神比味神・若彦神・弥比味神・金凝神

領主や武門の崇敬が厚く、承平3年(933年)には平将門が社殿を造営した。『新編武蔵風土記稿』では、当社は将門による勧請と記している。

その将門を討った藤原秀郷は天慶3年(940年)、将門慰霊のためにやはり当社の造営を行った。

戦国時代、小田原北条氏は20貰文の神領を寄せている。平将門の子孫と称する三田氏が天文5年(1536年)に社殿を修復した。この年の棟札が現存する。

また、慶長3年(1598年)には徳川家康が参詣したとされ、家康は、2丁四方の馬場を寄進、神馬を放ったという。

さらに3代将軍徳川家光は13石の朱印地を寄せ、代々将軍家の家例となった。

現在の本殿は、昭和61年(1986年)の解体修理の結果発見された蟇股及び柱下の墨書から、棟札にもある延宝4年(1676年)の再建であることが判明している。

本殿の構造及び形式は、軸部柱真々正面4尺8寸(1.45メートル)、側面4尺3寸(1.3メートル)、一間社流造、杮葺。都の有形文化財に指定されている。

現存する神輿は、江戸時代後期の文化15年(1818年)、播磨の宮大工小林藤馬が、宮造りの技法をとり入れて製作したもの。市指定有形文化財。

造りが近代神輿と少し異なり、中心に心柱がなく、四方の円柱を箱台の下面まで貫き通し、楔で締めている。貴人の乗物としての形を残した古い様式。

幕末の慶応4年(1868年)、朱印地を奉還、神領を上知した。明治政府より逓減禄金50円を下賜された。明治2年(1869年)、現社号に改称した。

4月第2土・日曜日に行われる「はむら花と水のまつり」では、八雲神社の神輿による水中渡御などで知られるが、当社からも神輿や山車が出る。

『新編武蔵風土記稿』にも記載された宮司家である宮川家の住宅がある。「宮川家住宅主屋」として、国の登録有形文化財。

桁行7間半、梁間3間規模、入母屋造、もと茅葺、平入、平面は6間取とし,養蚕に伴う煙出しを載せる。市内現存最古の民家とされる。

拝殿に向かって左奥、多摩川に面した境内地に、御神木でもあるスダジイの巨樹がある。樹齢1000年超、樹高約18メートル、幹回り6メートル。都の天然記念物。

【ご利益】
一族・子孫繁栄、武運長久・勝運、厄災除け
阿蘇神社 東京都羽村市羽加美
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阿蘇神社 東京都羽村市羽加美の御朱印