江戸初期に式内社を勧請、養蚕から猫返し神社に、立川水天宮
[住所]東京都立川市砂川町4-1-1
[電話]042-536-3215

阿豆佐味天神社(あずさみてんじんじゃ)は、東京都立川市砂川町にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

江戸時代初期の寛永6年(1629年)、砂川開拓の鎮守として、親村である西多摩郡瑞穂町殿ヶ谷戸から、式内社である阿豆左味天神社を勧請したのが始まり。

御祭神は少彦名命。本殿は、江戸時代中期の元文3年(1738年)ころの造営と推定され、市内最古の木造建造物である。

建築様式は、一間社流造、正面軒破風付、こけら葺。昭和55年(1980年)に改修工事が行われ、現在は拝殿の後ろの白い覆殿に納められている。

幕末の安政7年(1860年)2月、常陸国豊浦湊(茨城県つくば市)から蚕影神社を勧請して、末社とした。

名前の通り、養蚕の守護神で、江戸時代中期から当地で養蚕が行われていたが、安永5年(1858年)、対外貿易が始まると、一気に村の主産業になった。

このような背景の中で、養蚕の守護神の必要性が高まり、勧請されたものと考えられる。そして現在では、これが当社を特徴づける猫返し神社となっている。

ジャズピアニスト山下洋輔の影響により知られるようになったとされ、愛猫の無事や健康が祈願されている。

蚕の天敵がねずみ、そのねずみの天敵が猫であり、蚕の守護神が猫になる。絵馬に願いを書いたら、愛猫が無事に帰ってきたという報告も寄せられているという。

境内には「ただいま猫」の石像がある。

拝殿は、文久2年(1862年)に竣工し、総けやき造、近郷まれにみる豪壮な建築である。

明治43年(1910年)、日枝神社(天児屋根命)を合併した。旧砂川地域全体を氏子区域とする。

境内社に、水天宮がある。立川水天宮の名で、今ではこちらの方が有名とも。古来より安産・子授けの守り神として崇められている。

特に昔から「腹帯をお巻きになるとよろしい日」とされている「いぬの日」の祈願が有名。いぬの日以外でも祈願は受け付けられている。

他の境内社に、八雲神社、疱瘡社、稲荷社、天神社、御嶽神社、浅間神社、金刀比羅社、八坂大神社がある。

例祭は9月15日。近辺の日曜日には、神輿渡御の他、お囃子・天神太鼓などの郷土芸能が奉納される。

元日には、午前零時から1月10日までかがり火が焚かれ、当日には参道に参道に多摩だるまの朝市が立つ。2月3日には豆まきが行われる。

【ご利益】
安産、ペット祈願、厄災除け、学業・受験合格(公式HP
阿豆佐味天神社 東京都立川市砂川町
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阿豆佐味天神社 東京都立川市砂川町の御朱印