吾妻の山霊を祀ったもの、江戸後期に築崎神社が改称して復興
東屋国神社 福島県福島市飯坂町中野字天沼29
[住所]福島県福島市飯坂町中野字天沼29
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東屋国神社(あづまやくにじんじゃ、東屋國神社)は、福島県福島市飯坂町中野にある神社。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「東屋國神社(陸奥国・信夫郡)」に比定される式内社(小社)。近代社格では村社。

創祀・創建年代は不詳。御祭神は日本武尊東屋沼神社とともに、吾妻山上にある湖沼が農耕神として崇拝され、当社神は特に吾妻の山霊を祀ったという。

信夫郡の式内社、信夫五社の一社で、さらに白和瀬・東屋沼・東屋国の三社を上宮・中宮・下宮として、当社は下宮とされた。

中世には廃絶し、江戸時代後期の文化年間(1804年-1818年)、着岬・築崎などとも呼ばれた月崎に鎮座の築崎神社が当社号に称した。

月崎町は摺上川に近く、氾濫が多かったため、現社地の天沼に遷座したという。月崎は往古、当地が泥水湖であった時の船着場であったという。

築崎神社がなぜ式内比定されたのかは不詳だが、月崎の地は当地方では比較的早くから集落が形成され、平安時代に創建された菩提寺も近い。

菩提寺は湯野西原廃寺跡で、県の史跡に指定されている。築崎神社はもともとこの菩提寺に関係した神社とも考えられている。

明治5年(1872年)、村社に列した。例祭は11月22日で、新嘗祭。境内社が一つある。

拝殿は切妻、鉄板葺、桁行き6間、梁間2間、正面の境内が広いせいか簡素な印象を受け、背後の一段高所に一間社流造、鉄板葺の本殿が鎮座している。

【ご利益】
旅行・交通安全、災害除け、厄災除け
東屋国神社 福島県福島市飯坂町中野
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