三島大神と后の「愛の巣」、噴火で埋没した鳥居と社殿、復興
[住所]東京都三宅村神着
[電話]-
椎取神社(しとりじんじゃ)は、東京都三宅村神着にある神社。別名を志理太宣神社とする。御朱印の有無は不明。
『延喜式神名帳』にある「志理太乎宜神社/志理太宜神社(伊豆国・賀茂郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では無格社。
創祀年代は不詳。御祭神は志理太宜命。「しりたき」と読むが、もとは「志たひ(したい)」だった。
『三宅記』にある、三島大明神(事代主命)と三番目の后である佐伎多麻姫命との間に生まれた八王子の中の五番目「志たひ」とされる。
当社に向かって左側の熔岩原は、昭和15年(1940年)7月の噴火で埋没するまでは自然が創りあげた港があった。
事代主命が三宅島に渡った際、上陸の第一歩がこの地とされる。また、その后である佐伎多麻比咩命との「愛の巣」だったとも。
平成12年(2000年)6月の火山活動に伴い発生した泥流により、一時社が埋没したが、新たに鳥居や社殿が設けられ、復興した。
ただし、埋没した旧鳥居や旧社殿が頭をのぞかせており、現在では当社を象徴する遺構となって現存する。
他の別名に「離れの宮」があるという。『日本の神々』では、御祭神を椎取大后・姫宮・火戸寄の3柱としている。
『三宅記』には、佐伎多麻比咩命が当地を「しとり」と名付けたとあり、佐伎多麻比咩命そのものが祀られているともされる。
二扉の奥殿の横に、赤く露出した溶岩があり、その前に立石が祀られている。これが「火戸」で火戸寄、女陰(ほと)のこと。
椎取大后・姫宮も含め、女神を連想させるし、当地周辺は、『三宅記』にある佐伎多麻比咩命が八王子を産んだ場所ではないかともされている。先述の「愛の巣」である。
となれば、現在は御笏神社に合祀されている式内社「佐伎多麻比咩命神社」そのものの地ではないか、という説がある。
佐伎多麻比咩命の色が濃すぎるし、もとは当地に式内社「佐伎多麻比咩命神社」「志理太宜神社」の二社があり、相次ぐ火山活動などで、当社のみが現在地に残った、という可能性があるという。
例祭は10月11日。境内にはいくつかの小さな御幣が立てられており、11座の神々が祀られている。
また、境内には、注連縄がしてある御神木がある。平成の世のものも含め、噴火による泥流やガスの影響も乗り越え、生き延びたたくましさが感じられる。
なお、式内社「志理太宜神社」の他の論社に、静岡県東伊豆町白田の志理太乎宜神社がある。
【ご利益】
子宝・安産、良縁・縁結び、夫婦和合

【関連記事】
・東京都の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、東京都に鎮座している神社の一覧
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椎取神社(しとりじんじゃ)は、東京都三宅村神着にある神社。別名を志理太宣神社とする。御朱印の有無は不明。
『延喜式神名帳』にある「志理太乎宜神社/志理太宜神社(伊豆国・賀茂郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では無格社。
創祀年代は不詳。御祭神は志理太宜命。「しりたき」と読むが、もとは「志たひ(したい)」だった。
『三宅記』にある、三島大明神(事代主命)と三番目の后である佐伎多麻姫命との間に生まれた八王子の中の五番目「志たひ」とされる。
当社に向かって左側の熔岩原は、昭和15年(1940年)7月の噴火で埋没するまでは自然が創りあげた港があった。
事代主命が三宅島に渡った際、上陸の第一歩がこの地とされる。また、その后である佐伎多麻比咩命との「愛の巣」だったとも。
平成12年(2000年)6月の火山活動に伴い発生した泥流により、一時社が埋没したが、新たに鳥居や社殿が設けられ、復興した。
ただし、埋没した旧鳥居や旧社殿が頭をのぞかせており、現在では当社を象徴する遺構となって現存する。
他の別名に「離れの宮」があるという。『日本の神々』では、御祭神を椎取大后・姫宮・火戸寄の3柱としている。
『三宅記』には、佐伎多麻比咩命が当地を「しとり」と名付けたとあり、佐伎多麻比咩命そのものが祀られているともされる。
二扉の奥殿の横に、赤く露出した溶岩があり、その前に立石が祀られている。これが「火戸」で火戸寄、女陰(ほと)のこと。
椎取大后・姫宮も含め、女神を連想させるし、当地周辺は、『三宅記』にある佐伎多麻比咩命が八王子を産んだ場所ではないかともされている。先述の「愛の巣」である。
となれば、現在は御笏神社に合祀されている式内社「佐伎多麻比咩命神社」そのものの地ではないか、という説がある。
佐伎多麻比咩命の色が濃すぎるし、もとは当地に式内社「佐伎多麻比咩命神社」「志理太宜神社」の二社があり、相次ぐ火山活動などで、当社のみが現在地に残った、という可能性があるという。
例祭は10月11日。境内にはいくつかの小さな御幣が立てられており、11座の神々が祀られている。
また、境内には、注連縄がしてある御神木がある。平成の世のものも含め、噴火による泥流やガスの影響も乗り越え、生き延びたたくましさが感じられる。
なお、式内社「志理太宜神社」の他の論社に、静岡県東伊豆町白田の志理太乎宜神社がある。
【ご利益】
子宝・安産、良縁・縁結び、夫婦和合

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