三嶋神が上陸した地、町最古、樹齢1200年の御神木ビャクシン
[住所]静岡県賀茂郡南伊豆町下賀茂19-1
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加畑賀茂神社(かばたかもじんじゃ)は、静岡県賀茂郡南伊豆町下賀茂にある神社。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「加毛神社二座(伊豆国・賀茂郡)」の一座に比定される式内社(小社)。近代社格では郷社。

平安時代初期の大同年間(806年-810年)の創祀と伝えられている。御祭神は、八重事代主命

御祭神は、往古、三島大神(事代主命)が伊予から伊豆沖合いの神津島へ渡った後、加畠之神社の地、つまり当社地に上陸したといわれる。

もともとその妃神も含めた二座だったが、いずれかの時期に二條の三島神社に妃神を分祀したという。この三島神社がもう一座。

式内の異説として、加茂磯明神が論社になる場合があるが、現在の所在は不明。『式内社調査報告』では、当社境内の鷺之森神社が加茂磯明神ではないか、としている。

式内社「加毛神社二座」は、『伊豆國神階帳』に「従四位上 加茂の明神」とある。

加畑の地名は、アイヌ語のカバト(泥湖)から来た言葉で周囲の温泉が湧出するあたりが沼だったという。別説では、川端の意とも。

また、賀茂氏は出雲神族であるために、崇拝の対象を三輪山のような円錐形の小山にもとめたという。

伊豆・下田の三倉山の容姿が三輪山に酷似していたため、この地に上陸した賀茂一族が、三倉山を拝した、ともされる。

加畠大明神とも称されたが、明治4年(1871年)に加畑明神社から現社号に改めた。明治初年まで、御祭神は加茂神社らしく、別雷神だったとも。

例祭は11月2日。この地域では毎年11月1日・2日に太鼓祭りが行われる。当社ではその他に、籠獅子などの奉納がある。

境内社として、先の鷺之森神社(磐餘彦尊)の他、若宮神社(物忌奈命)、神戸神社(伊古奈比売命)、日ケ原来之宮神社(大己貴命)、大浦宇佐八幡宮(応神天皇)、屋久氏神社(少彦名命)、馬込山王神社(大山咋命)、篠原田村神社(瓊々杵尊)、鳥石楠松神社(猿田彦尊)、天馬駒聖天宮(生国足国尊)、王子稲荷神社(宇迦之御魂命)、篠原姫宮(篠原姫命)がある。

社殿の横に石祠が12-13ほど並んでいるが、鷺之森神社も含め、どれがどれに該当するか特定できない状態。

御神木はビャクシン(イブキ)。柏杉とも。樹高8メートル、周囲6.3メートル。樹齢1200年といわれる。当社創建年代と重なる。

根本はうつろになり、主幹部は枯死してしまったが、残った樹枝はくねって伸びている。町で最古の木である。

【ご利益】
大漁満足・商売繁盛、事業成功、病魔退散
加畑賀茂神社 静岡県賀茂郡南伊豆町下賀茂
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