鎌倉山を御神体山、近江を勧請、10月に例祭、江戸初期の石鳥居
[住所]兵庫県加西市池上町7
[電話]0790-45-1616

日吉神社(ひよしじんじゃ)は、兵庫県加西市池上町にある神社。御朱印の有無は不明。

延喜式』巻9・10神名帳 山陽道神 播磨国 賀茂郡「崇健神社」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では郷社。

古来より現在、奥宮の存する鎌倉山を御神体山とし拝した。その大神を里にお迎えし、奈良時代初期の頃か、現在地に近江国日吉社より御分霊を勧請したのが始まりだという。

御祭神は、大山咋大神和魂・大己貴大神田心姫大神白山比賣大神・大山咋大神荒魂・鴨玉依姫大神和魂・鴨玉依姫大神荒魂。

例祭は、もとは旧暦9月9日だったが、現在は10月体育の日の前日。七社立合い神事として知られる。

祭礼当日、各所より6基(以前は7基)の神輿が巡行。御旅所での神事に引き続き、昼過ぎから本社へ宮入する。

神輿の荒々しい動きが、お産の陣痛を表すところから、安産の宮としても広く知られたという。

全神輿総練りの後、各神輿に椎の枝葉でくるんだ御供が稚児達によってお供えされる。これを「椎の御供持ち」といい、これに奉仕した稚児は一生安産で息災とされる。

1月の成人の日に開催される弓引き神事が有名。また、2月8日には針供養があり、6月上旬には御田植祭がある。

7月20日が夏越祭(大祓式)で、茅の輪が設置される。10月下旬の抜穂祭では、6月の御田植祭を受けて、その収穫の祭りが御神田で盛大に斎行される。

高さ4メートル、凝灰石製の石鳥居がある。江戸時代初期の元和6年(1620年)の造立。

また、境内からは平安時代から室町時代にかけての御正躰群が出土している。いわゆる御神像・懸仏・御神鏡。

江戸時代後期の嘉永4年(1851年)、社殿改築にあたり、本社裏手の山裾を切り崩したところ、地下60センチのところから見つかった。

これらを収める神庫として、本殿裏に「出現社」を建立して奉祀。石鳥居とこれら御正躰群は県の文化財に指定されている。

楼門横には大絵馬が掲げられ、神使「神猿」にちなむ三猿の石碑がある。

境内には、5月に見事な花を垂らせる藤がある。七五三のシーズンに紅葉で境内は紅に染まる。

加西市河内町の六處神社、鎌倉神社、中富町の礒部神社、別府町の大歳神社、山田町の新宮神社、産霊神社、和泉町の有馬神社、大歳神社など16の神社を兼務している。

なお、式内社「崇健神社」の論社は他に、加東市社の山氏神社、加西市の畑町の高峯神社、下道山町の礒崎神社がある。

【ご利益】
五穀豊穣、子宝・安産、病気平癒(公式HP
日吉神社 兵庫県加西市池上町
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