地名「林田」の起源、平安期に貴船を勧請、藩主建部氏の崇敬
祝田神社 兵庫県姫路市林田町上構199
[住所]兵庫県姫路市林田町上構199
[電話]079-261-2078

祝田神社(はふりたじんじゃ)は、兵庫県姫路市林田町上構にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

延喜式』巻9・10神名帳 山陽道神 播磨国 揖保郡「祝田神社」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では県社

創祀年代は不詳だが、第12代景行天皇以前に鎮座していたという。御祭神は罔象女命(美都波女)。

地名の林田は、当社名の「祝田」が転訛したものだという。水の神であり、稲作に必要な水と関連するか。

『延喜式』後の寛治7年(1093年)に当地が京都の賀茂別雷神社(上賀茂神社)領の林田庄になった際、当時はその摂社だった貴船神社から高龗神を勧請した。

高龗神は貴船明神とも呼ばれ、そのため当社も貴船社、貴船大明神と称されるようになった。

当社御祭神にちなみ、背後の山を貴船山、谷を美都波女谷と名付けられたという。

江戸時代になると、林田藩主建部氏の崇敬が篤く、累代の氏神として、社務は藩庁で執った。

江戸時代後期の天保9年(1838年)、藩主の命により、毎年5月に守護礼を発行することになったという。

藩主ゆかりの遺品も多く、境内には、3代藩主建部政宇、7代藩主建部政賢、8代藩主建部政醇が寄進した石燈籠がある。

また、播磨国司赤松秀房や本居宣長の和歌、公家の詠んだ林田八景絵馬などもあるという。

明治6年(1873年)、郷社に列し、明治16年(1883年)、社号を古代に復して現社号に改め、明治23年(1890年)、社殿が再建された。

旧本殿は現本殿裏に保管されている。明治31年(1898年)、県社に昇格した。

例祭は10月10日。現在は10月第2日曜日。秋祭で、氏子7集落が5年に一度の輪番で当番となり、御輿1台、子供御輿5台、子供相撲、獅子舞、演芸、もちまきなどで賑わう。

境内社に、聖神社・稲荷神社・天満宮・松尾神社・粟嶋神社・三嶋神社・荒神社・金刀比羅神社・霊社がある。

なお、式内社「祝田神社」の論社は他に、たつの市の当社および式内同名神社、揖保郡太子町の稗田神社がある。

たつの市の同名神社と区別するため、鎮座地から、当社は林田社、たつの市のものは清水社などとも呼ばれる。

【ご利益】
五穀豊穣、商売繁盛、縁結び
祝田神社 兵庫県姫路市林田町上構
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祝田神社 兵庫県姫路市林田町上構の御朱印