布施郷の総鎮守、御崎明神を合祀、甲府盆地に貴重な桃山風本殿
八幡穂見神社 山梨県中央市布施2034
[住所]山梨県中央市布施2034
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八幡穂見神社(はちまんほみじんじゃ)は、山梨県中央市布施にある神社。御朱印の有無は不明。

延喜式』巻9・10神名帳 東海道神 甲斐国 巨麻郡「穂見神社」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では郷社。

創祀年代は不詳。平安時代の仁安元年(1166年)に造立の記録があり、室町時代の文安6年(1449年)に穂坂小次郎光重が再建したという棟札もある。

布施郷の総鎮守として崇敬された。御祭神は、八幡宮としての誉田別命

『甲斐国志』によれば、上三ノ條村から御崎明神を勧請したとあり、この御崎明神が穂見神社とされ、倉稲魂命を御祭神とする。

そうであれば、この上三ノ條村の御崎明神が式内論社となり、当社は参考社にとどまる。上三ノ條村の御崎明神は不詳、あるいは後述の論社の中に含まれているか。

江戸時代までは八幡宮と呼ばれていたが、明治初年に郷社に列し、その後現社号に改称した。例祭は10月16日。

現在の本殿は、江戸時代前期の寛文11年(1671年)以後数度の修理が行われてきた。二間社流造、桧皮葺で、隨所に和様、 宋様、天竺様の手法が混用された折衷様式。

昭和47年(1972年)に解体修理が行われ、当初の姿に復元された。古い建築の少ない甲府盆地の低湿地帯における桃山風の様式を伝える貴重な建物。

この本殿は、県の有形文化財に指定されている。

また、当社には旧石鳥居の額束の背面に刻り出された本地仏(梵字の阿弥陀如来)が保管されているが、八幡信仰を研究する上から貴重な資料とされる。

なお、式内社「穂見神社」の論社は他に、韮崎市旭町韮崎市穴山町南アルプス市の式内同名神社、北杜市の穂見諏訪十五所神社がある。

【ご利益】
厄災除け、五穀豊穣、商売繁盛
八幡穂見神社 山梨県中央市布施
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