渡来の百済王子孫である津氏が奉斎、後に牛頭天王、10月だんじり
[住所]大阪府羽曳野市高鷲8-1-2
[電話]072-955-0945

大津神社(おおつじんじゃ)は、大阪府羽曳野市高鷲にある神社。近鉄南大阪線の高鷲駅の南すぐ近く。参拝すれば、御朱印を頂ける。

延喜式』巻9・10神名帳 畿内神 河内国 丹比郡「大津神社三座」に比定される式内社(小社、鍬靫)。近代社格では村社。

第15代応神天皇の御代に、文字をはじめ各種の大陸文化が朝鮮半島を経由して我国に日本した際、当河内地方は難波の港と大和を結ぶ要路だった。

そこに多くの渡来人が土着し、荒地を開拓し、産業を興して、河内文化が繁栄した。

当時、この地方には、百済貴須王(近仇首王)の子孫といわれる葛井氏・船氏・津氏の三氏が勢力を張っていた。

この三氏のうち、津氏一族がこの地をトして「大宮山」と称し、自分たちの守護神を奉斎したのが当社の始まりだという。

具体的には、貴須王の孫にあたる辰孫王の後裔である味沙・辰爾・麻呂の三座とされることが多く、「丹下の郷の大宮」と称えられた。

ちなみに、葛井氏は藤井寺市藤井寺の葛井寺、船氏は柏原市国分市場の国分神社と関連している。

津氏一族が菅野朝臣となり、朝廷に召されて大和に移住し、また時代の推移に伴って氏姓制度が衰退していくと、中世以降には、近隣9ヶ村の氏神「河内の大宮」となった。

その後、「午頭天王社」と称し、境内に宮寺真言宗大宮山南之坊が設けられて別当神宮寺となった。「北宮の午頭さん」と親しまれた。

明治になり、高鷲・埴生両村の氏神として明治5年(1872年)5月、村社に列した。明治40年(1907年)1月、神饌幣帛料供進社に指定された。

現在までに、主祭神は素盞嗚尊奇稲田姫命・天日鷲命。大山咋命菅原道真公を配祀する。

羽曳野市西部、南西部、広域の氏神・産土神・鎮守神として崇敬されている。

例祭は10月7日・8日で秋祭り。市内の向野地区からだんじりが曳行される。7月7日・8日には夏祭りで、茅の輪くぐりがあり、多くの家族連れが訪れるという。

おついたち(一日)は一日参りで賑わうが、平素は人通りが少なく、静か。

境内社に、平和之社・大宮弁天宮・大宮稲荷社があり、境外末社として、明治期に合祀した埴生野神社を再建している。

【ご利益】
厄災除け、開運招福、縁結び、安産など
大津神社 大阪府羽曳野市高鷲
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