熊野本宮大社の旧地、中四社・下四社と式内論社の境内社、大鳥居
[住所]和歌山県田辺市本宮町本宮1
[電話]0735-42-0009 - 熊野本宮大社
大斎原(おおゆのはら)は、和歌山県田辺市本宮町本宮にある、熊野本宮大社の旧地である。御朱印の有無は不明。
熊野川・音無川・岩田川の合流点にある中洲のことを指す。中州の周囲を木々で囲み、「舟形」の社地であった。熊野川を下る船に見立て、熊野の神を「船玉」という場合がある。
当時、約1万1000坪の境内に五棟十二社の社殿、楼門、神楽殿や能舞台など、現在の数倍の規模だったという。
江戸時代まで中洲への橋がかけられることはなく、参拝に訪れた人々は歩いて川を渡り、着物の裾を濡らしてから詣でるのがしきたりだった。
音無川の冷たい水で最後の水垢離を行って身を清め、神域に訪れた。
明治22年(1889年)8月、大水害が当地の社殿を呑み込み、社殿の多くが流出したため、水害を免れた4社を現在の熊野本宮大社がある場所に遷座した。
かつて多くの人々の祈りを受け止めたこの地には、流失した中四社・下四社を祀る石造の小祠が建てられている。それが東石祠である。
中四社
第五殿 禪兒宮 忍穂耳尊(地蔵菩薩)
第六殿 聖宮 瓊々杵尊(龍樹菩薩)
第七殿 兒宮 彦火火出見尊(如意輪観音)
第八殿 子守宮 鸕鷀葺不合尊(聖観音)
下四社
第九殿 一万宮 軻遇突智命(文殊菩薩)
第十殿 十万宮 埴山姫命(普賢菩薩)
第十一殿 勧請十五所宮 彌都波能売命(釈迦如来)
第十二殿 飛行宮 稚産霊命(不動明王)
西石祠は、もとの境内摂末社を合祀した別社である。この中には旧村社である底海神社(底津綿津見命・中津綿津見命・上津綿津見命)、御戸開神社(天手力神)も含まれる。
底海神社は『延喜式』巻9・10神名帳 南海道神 紀伊国 牟婁郡「海神社三座」、御戸開神社は「天手力男神社」に比定される式内社(小社)の論社である。
「海神社三座」の論社は他に、串本町の潮崎本之宮神社があり、「天手力男神社」の論社は他に、熊野速玉大社の境内社である手力男神社、和歌山市川辺の力侍神社がある。
この別社には他に、摂社として、瀧姫神社(瀬織姫命。湍津姫命とも)、市杵島神社、八咫烏社(武角見命)、高倉下神社(地主社とも。高倉下命)、大国主神社、須勢理姫神社が含まれる。
また末社として、祓戸天神社(天児屋根命)、音無天神社(少彦名命)、素戔嗚社(素戔嗚尊。牛頭天王)、天神社(菅丞相)、水戸社(罔象女)が含まれる。
当地は、現在の熊野本宮大社から500メートルほど離れた、徒歩10分ほどの圏内。
熊野本宮大社から道路を隔てて、高さ約34メートル、幅約42メートルの日本一とも表現される大鳥居があり(神社の鳥居、高さランキング)、その背後のこんもりとした森が当社となる。
森へ続く道の分かれ道の先に、伊邪那美命荒魂を祀る産田社がある。
【ご利益】
水難除け、海上安全、諸願成就

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[電話]0735-42-0009 - 熊野本宮大社
大斎原(おおゆのはら)は、和歌山県田辺市本宮町本宮にある、熊野本宮大社の旧地である。御朱印の有無は不明。
熊野川・音無川・岩田川の合流点にある中洲のことを指す。中州の周囲を木々で囲み、「舟形」の社地であった。熊野川を下る船に見立て、熊野の神を「船玉」という場合がある。
当時、約1万1000坪の境内に五棟十二社の社殿、楼門、神楽殿や能舞台など、現在の数倍の規模だったという。
江戸時代まで中洲への橋がかけられることはなく、参拝に訪れた人々は歩いて川を渡り、着物の裾を濡らしてから詣でるのがしきたりだった。
音無川の冷たい水で最後の水垢離を行って身を清め、神域に訪れた。
明治22年(1889年)8月、大水害が当地の社殿を呑み込み、社殿の多くが流出したため、水害を免れた4社を現在の熊野本宮大社がある場所に遷座した。
かつて多くの人々の祈りを受け止めたこの地には、流失した中四社・下四社を祀る石造の小祠が建てられている。それが東石祠である。
中四社
第五殿 禪兒宮 忍穂耳尊(地蔵菩薩)
第六殿 聖宮 瓊々杵尊(龍樹菩薩)
第七殿 兒宮 彦火火出見尊(如意輪観音)
第八殿 子守宮 鸕鷀葺不合尊(聖観音)
下四社
第九殿 一万宮 軻遇突智命(文殊菩薩)
第十殿 十万宮 埴山姫命(普賢菩薩)
第十一殿 勧請十五所宮 彌都波能売命(釈迦如来)
第十二殿 飛行宮 稚産霊命(不動明王)
西石祠は、もとの境内摂末社を合祀した別社である。この中には旧村社である底海神社(底津綿津見命・中津綿津見命・上津綿津見命)、御戸開神社(天手力神)も含まれる。
底海神社は『延喜式』巻9・10神名帳 南海道神 紀伊国 牟婁郡「海神社三座」、御戸開神社は「天手力男神社」に比定される式内社(小社)の論社である。
「海神社三座」の論社は他に、串本町の潮崎本之宮神社があり、「天手力男神社」の論社は他に、熊野速玉大社の境内社である手力男神社、和歌山市川辺の力侍神社がある。
この別社には他に、摂社として、瀧姫神社(瀬織姫命。湍津姫命とも)、市杵島神社、八咫烏社(武角見命)、高倉下神社(地主社とも。高倉下命)、大国主神社、須勢理姫神社が含まれる。
また末社として、祓戸天神社(天児屋根命)、音無天神社(少彦名命)、素戔嗚社(素戔嗚尊。牛頭天王)、天神社(菅丞相)、水戸社(罔象女)が含まれる。
当地は、現在の熊野本宮大社から500メートルほど離れた、徒歩10分ほどの圏内。
熊野本宮大社から道路を隔てて、高さ約34メートル、幅約42メートルの日本一とも表現される大鳥居があり(神社の鳥居、高さランキング)、その背後のこんもりとした森が当社となる。
森へ続く道の分かれ道の先に、伊邪那美命荒魂を祀る産田社がある。
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