愛鷹山の多くの沢「百沢」が美称化、愛鷹明神は江戸期の合祀か
桃澤神社 静岡県駿東郡長泉町元長窪377
[住所]静岡県駿東郡長泉町元長窪377
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桃澤神社(ももざわじんじゃ)は、静岡県駿東郡長泉町元長窪にある神社。『延喜式神名帳』にある「桃澤神社(駿河国・駿河郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。御朱印の有無は不明。

創建は、奈良時代の霊亀2年(716年)。御祭神は、建御名方命・愛鷹大神。

桃澤の名は、足高山とも呼ばれた愛鷹山の多くの沢、という意味での百沢が、美称化したものだと考えられている。

百澤大明神、桃澤大明神、桃沢大明神とも称された。また、愛鷹大明神とも。ただし、桃澤社と愛鷹社は、もとは別の神社だともいう。

もとは上流の愛鷹山の山中、桃澤と呼ばれた地、上長窪にあったが、江戸時代前期の元禄年間(1688年-1704年)、現社地に遷座したという。

ただし、これは、上長窪に鎭座する愛鷹明神社が元長窪の当社に合祀された、との見解もある。その場合、鎮座地の移転はないことになる。

現在も近くに日蓮宗の円蔵寺と法華宗本門流の信教寺があるが、いずれも当社の別当寺だったという。

明治8年(1875年)2月18日、村社に列し、大正10年(1921年)4月10日、神饌幣帛料供進社に指定された。

境内社に、今熊神社などがある。

なお、式内社「桃澤神社」の論社は他に、沼津市青野に桃沢神社があり、その創建には二説あるが、一説の方は当社に遅れること1年、霊亀3年(717年)だという。

【ご利益】
五穀豊穣、健康長寿、身体壮健
桃澤神社 静岡県駿東郡長泉町元長窪
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