平安末期創建、長く奈良春日に貢進、式内「葦神社」論社を合祀
春日神社 三重県伊賀市西山2265
[住所]三重県伊賀市西山2265
[電話]0595-23-4364

春日神社(かすがじんじゃ)は、三重県伊賀市西山ある神社。西山春日神社とも。近代社格では村社。御朱印の有無は不明。

滋賀県境近く、御斉峠の南の集落である西山に鎮座する。もとの上野市西山、伊賀国阿山郡西山庄で、この西山庄は平安時代末期以来、南都春日社の節供料所だった。

社伝によれば、久安5年(1149年)、春日社第三殿の御祭神である天児屋根尊をこの西山の里に奉遷したのが当社の起り。

それよりも前、久安3年(1147年)正月7日、当西山庄より南都春日社の節供祭に御神供を備進した記録がある。

以来、この慣習は永く明治維新まで続けられ、大正12年(1923年)にも、当社から奈良春日神社(現 春日大社)に玄米1俵を奉納した。

当社は、鎌倉時代前期の文暦元年(1234年)、社殿が焼失、南北朝時代の文和2年(1353年)になって再興された。

戦国時代の弘治3年(1557年)、現在地である木生山麓に移転した。現在の本殿は江戸中期、延享2年(1745年)の造営にかかるもの。

明治4年(1871年)、村社に列し、大正3年(1914年)には神饌幣帛料供進社に指定された。例祭は4月5日。

それに先立つ明治40年(1907年)、境内社である八幡神社(応神天皇)、木生神社(木之久々能智神・名山主真剣荒魂)などを合祀して境内地が整備された。

このなかで、木生神社は第28代宣化天皇の時代の創建で、『延喜式』巻9・10神名帳 東海道神 伊賀国 山田郡「葦神社」に比定される式内社(小社)の論社とされる。

出口延経『神名帳考證』などの説だが、確証はないという。他の論社に、上阿波の葦神社、平田の植木神社がある。

他に合祀したものとして、石神社(息長足姫命)、栗島神社(少毘古那命)、佐三神社(熊野八荘司之後裔・本村長佐三衛門)、津島神社(建速須佐之男命)、浅間神社(木花咲夜比女命)、神明社(撞木賢木厳之御霊・天疎向津姫命)、山神社(大山祇命)、熊野神社(速玉之男命)がある。

境内には、樹高30メートル、目通り幹囲5.8メートル、推定樹齢300年以上の大スギがある。

【ご利益】
学業・受験合格、家内安全、厄災除け、地域安全
春日神社 三重県伊賀市西山
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