「かりんどおばた」の往時はたたら一大拠点、7月例祭でお渡り
[住所]大阪府柏原市雁多尾畑4828
[電話]072-979-0683

金山媛神社(かなやまひめじんじゃ)は、大阪府柏原市雁多尾畑にある神社。御朱印の有無は不明。

延喜式』巻9・10神名帳 畿内神 河内国 大県郡「金山孫女神社」に比定される式内社(小社)。近代社格では村社。

創建年代は不詳。金山彦神社とともに、製鉄の神で、もとは「嶽山」の頂上に鎮座していたとも伝わる。御祭神は、金山毘売神 。

ただし、「嶽山」の頂上に鎮座していたのは金山彦神社のみで、当社は移転しておらず、現在地が当初からの鎮座地という説もある。

どちらにしろ、「嶽山」は当社や金山彦神社にとっては神の降臨地として神聖化され、その付近にはたたらとも関係の深い風神の聖地、龍田大社の奥宮とされる「御座峰」の伝承地もある。

特徴的なのが、鎮座地名である「雁多尾畑」。「かりんどおばた」と読む。鉄滓(かなくそ)が多く残っており、古代たたらの一大拠点であったことを物語る。

この辺りの製鉄は、鳴石という葦などの根本に出来る水酸化鉄や二上山の噴火灰の中の鉄分を使ったそうで、あまり良質なものではなかった、とも。

「雁多尾畑」は「狩人」の意味で、狩人とは、山の中の金属鉱床を探す一連の人を指すとも。

また、焼き畑との関連も指摘され、早期に製鉄が衰退して、焼畑になった名残、とも。

『延喜式神名帳』以降の状況は不明で、早くから寺院と関係を持ち、八大金剛童子社、山王、天王などと呼ばれたとも。

寺院名は伝わっていないが、現在当社境内の脇の山林から石仏などが出土するといい、近接して寺院がったともされる。

明治になり、村社に列し、明治8年(1875年)、現社号に改称した。

例祭は7月25日で、地下町・上町などに御旅所があり、お渡りが行われる。1月14日にはどんと祭がある。

境内社に、透神社・大神社・大将軍神社・天王神社・若宮神社・春日神社・貴船神社などがある。

【ご利益】
事業成功、出世開運、商売繁盛、金運
金山媛神社 大阪府柏原市雁多尾畑
【関連記事】
大阪府の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、大阪府に鎮座している神社の一覧