忌部氏の流れを汲む佐味氏、10月にだんじり、4月には神楽祭
[住所]大阪府富田林市佐備467
[電話]0721-34-6993

佐備神社(さびじんじゃ)は、大阪府富田林市佐備にある神社。御朱印の有無は不明。

延喜式』巻9・10神名帳 畿内神 河内国 石川郡「佐備神社」に比定される式内社(小社)。近代社格では村社。

社伝によれば、平安時代前期の天安2年(858年)正月、創建された。

当地は忌部氏の流れを汲む佐味氏の居住地である石川郡佐備郷であり、祖神として天太玉命が祀られたものとみられる。

金剛山は千早赤坂村にあるが、この千早は血原であり、赤土の多い地を示し、これが石川の支流に流れていたので、鉄の古語である「サビ」から佐備川と呼ばれた、という。

神階は従三位としているが、国史による出典は不明。

天暦年間(947年-956年)、長寛年間(1163年-1164年)、南北朝時代の正平年間(1346年-1369年)、室町時代の文安元年(1444年)、江戸時代前期の元禄年間(1688年-1703年)にそれぞれ造営の記録が残る。

現在までに、主祭神の天太玉命は中央に祀られ、左相殿に大山祇神中津嶋姫神の総称である松尾大神、右相殿に建御賀豆智命伊波比主命天子八根命・比売神の春日大神を祀る。

松尾大神、特に中津嶋姫神ということであれば、松尾大社であるが、松尾大社大山咋神ではなく、大山祇神とされている理由は不詳。

本殿が三社造りであるのに、文献では天太玉命・松尾大神としか書かれておらず、もう一座の御祭神が不詳だったが、寛文6年(1666年)の修理木札で明らかになった。

明治5年(1873年)、村社に列し、大正元年(1912年)には神饌幣帛料供進社に指定された。

例祭は10月17日。だんじりの宮入りがあり、いわゆる南河内だんじり祭りの一つ。4月には神楽祭があり、継承されている「冨永流浪速神楽」が奉納されている。

境内摂社に、もとは楠木正成が嶽山山頂に築いた龍泉山城の鎮守である大将軍祠とされる天神社(素盞嗚尊)と、水分神社がある。

境内末社に、相模国一ノ宮 寒川神社・丹後国一ノ宮 籠守神社・撞賢木神社・山城国一ノ宮 加茂神社・信濃国一ノ宮 諏訪神社・菅原神社・妙見宮がある。

【ご利益】
事業成功、家内安全、無病息災
佐備神社 大阪府富田林市佐備
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