奈良朝の創祀とも、桃山期の本殿が重文、継承される宮座行事
[住所]奈良県生駒市高山町12679-1
[電話]0743-78-1014

高山八幡神社(たかやまはちまんじんじゃ)は、奈良県生駒市高山町にある神社。近代社格では村社。高山八幡宮とも。参拝すれば、御朱印を頂ける。

奈良時代の天平勝宝元年(749年)、宇佐八幡神を東大寺の鎮守社に勧請する際、頓宮を置いたのが当社の始まりと伝えられる。

御祭神は、足仲津彦命誉田別命息長帯比売命

宇佐から東大寺への奉遷では、『続日本書紀』には平群郡とあり、当社の所属する添下郡ではない。ただ、多くの資料が『続日本書紀』記載の社を当社に比定している。

ちなみに、他に同じような由緒がある八幡として、大和郡山市に郡山八幡神社薬園八幡神社がある。

鎌倉時代には、西大寺中興の祖である叡尊が、当地で菩薩戒を授け、また鷹山氏の氏神として尊崇された。

戦国時代の文明3年(1474)、焼き討ちに遭い、法楽寺薬師堂とともに炎上。その後、再興された。

現在の本殿は元亀3年(1572年)の再建。当時のものとしては珍しい三間社流造で、国の重要文化財に指定されている。

蟇股、手挟などは室町末期の様式を示し、蟇股には中央に蓮、西に隼人瓜、東に枇杷が、虹梁木鼻には東に牡丹、西に桃、背面には渦文の彫刻が施されている。

本殿前には拝殿、江戸時代後期の寛政11年(1799)の再興棟札をもつ舞台があり、東西に座の建物が並んでいる。

例祭は10月15日、現在は毎年10月第3日曜日。稚児社参・子供御輿宮入がある。朝10時から15時まで出店がある。

池田座、大北座、大東座、久保座、東座、前田座、無足人座の7座の宮座が継承されている。無足人座を除く6座が例祭宵宮の夜に御供上げを行う。

無足人座は、毎年春分の日に神社への御供上げ、4月3日には円楽寺にある鷹山家墓所の清掃と供養、4月12日に鷹山氏出身の公慶上人忌の参列、5月2日の東大寺聖武天皇祭のお練りに出仕する。

これらが、高山八幡宮宮座行事として、文化財に指定されている。また、1月15日が大どんど焼き、2月3日が節分祭、9月1日が八朔で献燈祭。

他に、鎌倉時代の作とされる寄木造の狛犬阿形・吽形が伝わる。また、幕末の元治2年(1865年)作の『奈良晒図絵馬』がある。

【ご利益】
厄災除け、諸願成就(公式HP
高山八幡神社 奈良県生駒市高山町
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