長田使主の祖神か? 長らく八幡と称され、地蔵像とおかげ灯籠
[住所]大阪府東大阪市長田2-8-18
[電話]06-6784-6680

長田神社(ながたじんじゃ)は、大阪府東大阪市長田にある神社。御朱印の有無は不明。

延喜式』巻9・10神名帳 畿内神 河内国 若江郡「意支部神社」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

創建年代は不詳。長田使主の祖神ともされる。『新撰姓氏録』に「河内国未定雑姓 長田使主 百済人、為君王之王者、不見」とある。

長田から西堤にかけて細長く続く旧集落は、古くは旧若江郡の北辺に広がっていた大きな湖沼(新開池)の南岸上にそって営まれた古い集落。

長田村の中央字相生と呼ばれたところに鎮座する当社は、もとは字意伎宮屋敷、弓場と呼ばれたところにあり、焼失後、現在地に遷座したという。

由緒も不詳で、現在の御祭神は、品陀別命(応神天皇)、息長足姫命多紀理毘売命の3柱。長らく、八幡宮と称された。

八幡宮の延享3年(1746年)銘のある永代常夜燈がある。

例祭は10月21日。10月中旬の土・日曜日を中心に、長田西・長田東・長田中・新家西町からだんじりが出る。

境内社に、末社として塞神社・愛宕神社・稲荷神社・水神社・琴毘羅神社がある。

境内の北側には、「摂取庵」と呼ばれる浄土宗の堂があり、鎌倉時代末期の像高91センチの木像地蔵菩薩立像が安置されている。

この地蔵像は、地元に伝わる『子安地蔵縁起』によれば、鎌倉時代の嘉禄年間(1225年-1227年)、恵心僧都作と伝えられる。

もとは江州(滋賀県堅田)で子安地蔵として祀られてきたものが、有縁の地である当地に移されたという。

地蔵像と『子安地蔵縁起』は、当地の歴史を伝える文化財として市の有形文化財に指定されている。

おかげ灯籠が村内に5体、境内に3体ある。お伊勢参りの祈年物で、遷宮の際に60年ごとにおかげ年といわれ、熱狂的な群集の乱舞があったという。

銘には、慶安3年(1650年)、宝永2年(1705年)、享保3年(1718年)、享保8年(1723年)、明和8年(1771年)、文政13年(1830年)が確認できる。

式内社「意支部神社」は「おきへ」「いきへ」とも読まれるが、由緒や関係氏族などが不詳で、比定できない状況。他の論社に、市内御厨の天神社がある。

【ご利益】
厄災除け、子宝・安産、子育て
長田神社 大阪府東大阪市長田
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