平安期創祀、夏季降雪の伝承、江古田富士は国の重要有形民俗文化財
[住所]東京都練馬区小竹町1-59-2
[電話]03-3957-6662

浅間神社(せんげんじんじゃ)は、東京都練馬区小竹町にある神社。近代社格では無格社。江古田浅間神社、茅原浅間神社とも。

社伝によれば、創建は平安時代の承平元年(931年)。その時、夏山芽原浅間と呼ばれた当地に雪が降った。

この山がいかにも富士山に似ているので、村人が登ってみると御神体と思われる石を拝した。そこで富士の大神と崇め奉ってきたのに始まるという。

御祭神は木花佐久夜姫命。『新編武蔵風土記稿』には「富士浅間社」とあり、別当寺は真言宗豊山派能満寺(旭丘)。

境内の歌碑に下記とあり、茅原浅間神社(かやはらせんげんじんじゃ)が別名となっている。
果てもなき この武蔵野の 茅原に 富士ばかりこそ 山は見えけれ
昔、小竹町と江古田町の人々が当社の所有をめぐって争ったところ、夏にもかかわらず雪が降る天変地異が起きた。

これに驚いた双方は争いをやめ、共有の氏神として祀ることにし、争いを収めたという伝承が残る。なお、別当寺である能満寺の山号は「夏雪山」で、やはり夏に降る雪の伝説が残る。

江戸時代中期になると、盛んになった富士講の上板橋、中新井、下練馬の人々に崇敬された。

拝殿の後方に国の重要有形民俗文化財に指定されている「江古田の富士塚」(えこだのふじづか)が保存されている。通称は江古田富士。

富士山の溶岩で覆われた富士塚で、江戸時代後期の天保10年(1839年)に富士講の小竹丸祓講により建造された。

高さ8メートル、直径約30メートルで、山には天狗や猿などの神像、石碑がある。都区内の富士塚の中では大規模なものとされる。

境内には文化4年(1807年)の石灯籠などの遺物も残っていることから、この富士塚も文化年間(1804年-1818年)に築かれたのではないかという説もある。

この富士塚では「山開き」「登山」などの神事が行われており、記録映画も作成された。「江古田の富士講関係資料」が区登録有形民俗文化財。

昭和58年(1983年)を最後に、講中による富士塚参詣はなくなったが、7月1日の山開きは続けられており、この日には一般の登拝が可能。

他に正月三が日や当社の例祭が行われる9月第2土・日曜日にも登ることができる。普段は柵が閉まっており登拝は不可。

例祭は9月15日。境内社に、稲荷神社(宇迦之御魂命)がある。江古田駅から数十メートルの至近で、普段も参拝者が絶えない。

当社は板橋区東新町の氷川神社の境外末社、あるいは兼務社だというが、御朱印などは当社で頂ける。

【ご利益】
子宝・安産、良縁・縁結び、商売繁盛
浅間神社 東京都練馬区小竹町
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浅間神社 東京都練馬区小竹町の御朱印