左遷の道真の宿を板で作り歓待、飛松、得能山からは4世紀古墳
[住所]兵庫県神戸市須磨区板宿町3-15-25
[電話]078-731-3161

板宿八幡神社(いたやどやはたじんじゃ)は、兵庫県神戸市須磨区板宿町にある神社。事前に電話連絡し、参拝すれば、御朱印を頂ける。

平安時代の延喜元年(901年)、菅原道真が筑紫へ左遷の際、当地に立ち寄り、当地住民が板で簡易な宿を作りもてなしたという。

このことから板宿の地名が生まれたという。ただし、板宿は板井戸村がなまったもの、ともされる。

道真が大宰府で亡くなった後、京都から松が道真を慕って飛んできたという伝承がある。

飛松と呼ばれ、この松の巨木は大正年間(1912年-1926年)に落雷が原因で枯死したが、その切株は菅神の飛松として境内の飛松社に奉斎されている。

この伝承は、『摂津名所図会』にも描かれている。「太宰府の飛梅」と並んで「板宿の飛松」と慕われている。

当社は道真宿泊の跡に、永延元年(987年)、菅公と武神八幡大神を鎮守神として創祀された。

明治40年(1907年)1月26日、明神町の無格社池ノ宮神社(大日孁女命)を合祀した。

この池ノ宮神社は、神功皇后征韓の時、この神の誨により敏馬山の木を伐って船を造り、凱旋の時に御神体を納めたと伝わる古社。

現在、主祭神は誉田別尊。菅原道真公、大日孁女命を配祀する。境内社に稲荷神社(船津加稲荷大神・富成稲荷大神・元延稲荷大神)がある。

例祭は5月3日で春季例大祭。3基の神輿による渡御が行われる。

1月18日-20日が厄除大祭で、19日には古い御札、御守をお焚き上げする火焚祭を行う。3日間は厄除甘酒が無料接待される。

8月7日が夏季大祭で、茅の輪くぐり行事があり、厄除スイカの無料接待がある。

鎮座地は上野山と呼ばれるが、東側の現在須磨学園の敷地である山を得能山という。

南北朝時代の建武3年(1336年)、新田義貞軍に属し、湊川の戦で足利尊氏を迎え撃った四国伊予の豪族得能通俊が当地で自害し、この山に葬られたことによる。

大正13年(1924年)、この得能山を開拓した時、4世紀のものと考えられる竪穴式石室が発見された。

その古墳から一体の女性の人骨と二面の鏡・刀剣などが出土し、現在東京国立博物館に展示されているが、出土品などの写真を当社が所蔵している。

【ご利益】
厄災除け、学業・受験合格、病気平癒、開運招福
板宿八幡神社 兵庫県神戸市須磨区板宿町
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