式内大社、近世には牛頭天王社、9月・10月に「櫟原のオハキツキ」
生駒山口神社 奈良県生駒郡平群町櫟原滝ノ宮5-1
[住所]奈良県生駒郡平群町櫟原滝ノ宮5-1
[電話]0745-45-1775

生駒山口神社(いこまやまぐちじんじゃ)は、奈良県生駒郡平群町櫟原滝ノ宮にある神社。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「伊古麻山口神社(大和国・平群郡)」に比定される式内社(大社、月次新嘗)。

大和国の式内社で山口の社名を有する14の神社、いわゆる大和国十四所山口神社の一つ。

神名帳の他に、『延喜式』巻3「臨時祭」祈雨神祭条に「胆駒山口社一座」とあり、祈雨神祭85座に含まれる。近代社格では村社。

櫟原川に沿い、鳴川千光寺への旧道と向浦より鳴川への三叉路丘陵上に鎮座する。

『三代実録』貞観元年(859年)正月27日に従五位上に昇叙、同年9月8日、風雨を祈って 隋使奉幣された。

江戸時代中期の宝永2年(1705年)の本殿棟札に、室町時代の永享6年(1434)2月に社殿が焼失したため、再建された、とある。

『日本惣国風土記』に「圭田五十六束七字所祭大山祇也」と記されているように、生駒山系の守護神として、当初の御祭神は大山祇命だった。

現在は、素戔嗚命櫛稲田姫命を祀る。『大和志』に「今滝宮と称す」とあるが、近世には牛頭天王社と称し、もとは西南の滝近くにあったという。

『寺社御改帳』には、「牛頭天王社」として真言宗の宮寺があったことが記されている。

例祭は10月10日。その前の9月下旬から10月上旬にかけて、特殊神事として「御はき築きの祭」「こうり取りの祭」がある。

「櫟原のオハキツキ」などとも呼ばれ、現在は県の無形民俗文化財に指定されている。

最近では10月第2土曜日の宵宮を中心に、それに近い前後の土・日曜日に行事が振り分けられ、2週間ほどをかけて様々な行事が行われる。

当屋宅に御祭神を迎える「オハキ」(祭壇、行宮)を作る「御はき築き(オハキツキ)」から始まり、コウリトリ(垢離取り)、お渡り(神幸祭)、荒神祓い、御幣作り、還幸祭(宵宮)、本宮と続く。

【ご利益】
厄災除け、地域安全、家内安全
生駒山口神社 奈良県生駒郡平群町櫟原滝ノ宮
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