江戸後期に悪疫流行で神輿を能舞台に奉納、10月秋祭りに屋台宮入り
[住所]兵庫県三木市細川町豊地589
[電話]0794-86-2537

三坂神社(みさかじんじゃ)は、兵庫県三木市細川町豊地にある神社。御朱印の有無は不明。

延喜式』巻9・10神名帳 山陽道神 播磨国 美嚢郡「御坂神社」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

創建年代は不詳。もとは細川之庄大柿笠子橋西南に鎮座していた。主祭神は天御中主尊

東社殿に中筒男命大山咋尊経津主命市杵嶋姫命日本武尊を祀り、西社殿に中筒男命・大己貴命を祀る。主祭神は両社殿で祀られている。

平安時代の長保5年(1003年)、悪疫が流行した際、冷泉家により再建された。戦国時代の長享元年(1487年)、川に近く低地でよく水に浸かった旧地から、現在地に遷座した。

江戸時代になり、その中期の明和2年(1765年)、社殿を改築。江戸時代後期の天保元年(1830年)に焼失した。嘉永3年(1850年)になって再築された。

かつては神幸式が行われたが、天保元年9月に流行病が蔓延し、神慮に背いたためだとされ、神輿を能舞台へ奉納した。これは現在も、能舞台に残っているという。

明治2年(1869年)、村社に列した。大正5年(1916年)、幣殿・拝殿を改築した。境内にはアラカシの連理がある。

例祭は10月6日。秋祭りで、10月第1土・日曜日に屋台の宮入りがある。

拝殿の内部には、先の天保年間に活躍した中井清次良橘正用の作とされる左右に欅材の波と兎の竹生島文様の垢抜けした彫り物がある。

東社殿の向背には大きな竜の彫り物がある。西社殿には、手挟みの飛龍、鶴、海亀、脇障子の鷹が猿をいたぶる図などがある。

式内社「御坂神社」の論社は他に、志染町の御坂神社、別所町の美坂社加佐に当社と同名神社があり、別所町細川町に御酒神社、口吉川町の篠原神社がある。

【ご利益】
病魔退散、方除け、交通安全
三坂神社 兵庫県三木市細川町豊地
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