奈良期に摂津を勧請、秀吉の三木合戦で焼失も江戸期に再建、10月例祭
[住所]兵庫県神戸市西区押部谷町細田302
[電話]078-994-4406

住吉神社(すみよしじんじゃ)は、兵庫県神戸市西区押部谷町細田にある神社。押部谷住吉神社とも。参拝すれば、御朱印を頂ける。

延喜式』巻9・10神名帳 山陽道神 播磨国 明石郡「宇留神社」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では郷社。

奈良時代の天平勝宝6年(754年)9月13日、川向の元住吉山に摂津国住吉神社から社家である津守連が楯神、鉾神ならびに御神霊を勧請したことに始まる。

当初は、現在地の東、標高40メートルほどの宮山と呼ばれる山頂に鎮座し、後に現在地に遷座した。

その山は元住吉山と呼ばれ、当社の旧地であり、可美真手命神社が鎮座している。現在は小さな社殿が残るのみ。

現在の押部谷町全体の12の村および、平野町常本までを含む、当時の押部の庄全体の氏神となった。

御祭神は表筒男命中筒男命底筒男命住吉三神と、気長足姫命の4柱。

戦国時代の永禄2年(1559年)6月29日、不作や疫病が続いたため、現在地に遷座。

天正7年(1579年)6月25日、羽柴秀吉の三木別所攻め(三木合戦)の兵火にかかり、社殿はことごとく焼失した。

安土桃山時代の文禄3年(1594年)9月13日、高和の社地に御旅所を創設した。

江戸時代初期の元和5年(1619年)、朱印領10石が定められ、正保4年(1647年)4月8日に4別棟を再建した。

江戸時代中期の享保19年(1734年)4月、本殿覆を建立した。明治になり、明治7年(1874年)2月、郷社に列した。

大正8年(1919年)に境内敷地を拡張し、昭和56年(1981年)6月には参集殿が建立された。

平成16年(2004年)には鎮座1250年を記念して、傷みの激しかった神輿・神具や社殿などの修復を行い、記念祭が挙行された。

例祭は10月第2土・日曜日で、氏子集落による太鼓屋台、獅子舞が奉納される。高和小学校側にある御旅所へ神輿での渡御、神輿歌が歌われ、神事が執り行われる。

また、明石川住吉橋の下の奇淵(くしぶち)と呼ばれる、河床の露岩において清めが行われる。

7月最終の土曜日に夏越祭が行われ、茅の輪くぐりがあって、翌日曜日が万灯祭。

境内社に、楯神社(豊磐門戸命)、鉾神社(櫛磐門戸命)、稲荷神社(稲倉魂命)、天満神社(菅原道真公)、幸神社(猿田彦命)がある。

なお、式内社「宇留神社」の論社は他に、神戸市西区平野町の春日神社、明石市大蔵本町の稲爪神社がある。

【ご利益】
安産、厄災除け、交通安全、海上安全(公式HP
住吉神社 兵庫県神戸市西区押部谷町細田
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