天岩戸の鏡の一つが泊まった地、宮本伊織が寄進した社殿や灯篭
[住所]兵庫県加古川市加古川町木村宮本658
[電話]079-422-4813

泊神社(とまりじんじゃ)は、兵庫県加古川市加古川町木村宮本にある神社。近代社格では郷社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

伝承によれば、天照大神が天岩戸に隠れた時、八百万の神々が、大神の怒りを解くために鏡を造り、一つは伊勢の神宮(伊勢神宮)に祀られ、一つは海に流された。

大和時代、それが当社のある場所に泊まり着き、そこにあったアオキの木を檍原泊大明神として祀ったのが始まりとされる。

飛鳥時代、聖徳太子が鶴林寺を建立した際、側近だった秦河勝が紀伊国から彼の氏神である国懸大神を勧請し社殿を建立したという。

その際、当地は「紀伊村」に改称され、その後、現在の「木村」になったという。

御祭神は、天照大神、少彦名神、国懸大神。伊勢の鏡にしろ、河勝の勧請にしろ、どちらにしろ、日前神宮・國懸神宮との兼ね合いが考えられる。

南北朝時代には、石弾城が築かれた。また、宮本武蔵の養子である宮本伊織ゆかりの神社で、伊織の実家である田原氏の氏神だった。

江戸時代には正一位に達し、社領も10石あった。

江戸時代前期の承応2年(1653年)、宮本伊織が宮本武蔵の供養の意を込め、全社殿一式を再建した。

その時の本殿が残る。また、神楽殿も当時のもので、昭和63年(1988年)に改修されたもの。

能舞台は江戸時代後期に、幣殿と末社熊野神社本殿は江戸時代末期に、末社住吉神社本殿と末社種子神社本殿は明治時代に建立された。

以上8棟は、国の登録有形文化財に登録されている。また、境内には石弾城跡の他、宮本伊織らが寄贈した花崗岩製の灯篭が残る。

36歌仙図絵馬は市指定文化財。例祭は10月第2土・日曜日。旧加古郡の国恩祭を斎行する一社で、11年に一度、当社で行われる。当社の次回の輪番は2021年。

国の登録有形文化財である境内社の熊野神社は伊弉冉命を、住吉神社は表筒男命を、種子神社は天児屋根命の孫にあたる天種子命を祀る。

他の境内社に、白竜稲荷神社、月読神社(月夜見命)、皇孫神社(瓊瓊杵命)、日本媛神社(日本媛命)、大池稲荷神社、日吉神社(国狭槌命)、泊稲荷神社がある。

なお、伊豆諸島・式根島にも同名の神社がある。

【ご利益】
開運招福、病気平癒、事業成功
泊神社 兵庫県加古川市加古川町木村宮本
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