奈良期の神託で、櫛が止まった地の津原池に創建された玉櫛明神
[住所]大阪府東大阪市花園本町1-4-23
[電話]072-961-3995

津原神社(つはらじんじゃ)は、大阪府東大阪市花園本町にある神社。御朱印の有無は不明。

延喜式』巻9・10神名帳 畿内神 河内国 河内郡「津原神社」に比定される式内社(小社)。近代社格では村社。

当社の創建由緒は不詳。しかし、旭神社の摂社若宮八幡宮に残る縁起に、当社の創建が描かれている。

奈良時代の天平勝宝6年(754年)8月、風雨が止まず農民が困窮した際、下記の八幡神神託があった。
櫛と橘を水上より流し、その止まったところに祀れば、水難は止み、農民は安穏
神託に従って、大和国と河内国の境から櫛と橘を流し、櫛が流れ着いたところに玉櫛明神を、橘が止まった賀美の地に若宮八幡宮を祀ることになった。

この地にはもともと津原池(津原の池)があり、その畔に社を建てることに決し、水害がなくなり、近郷7ヶ村の総社として尊崇を集めたという。

当地には、いく筋にも分かれて流れていた旧大和川(玉串川)分流の川筋に沿った、地方物産の集散地としての市場があったといわれる。

中河内郡三野郷に属し、玉串莊市場村と称したという。また玉櫛の村名は玉串明神からくるともいわれる。津原池が御神体。

御祭神は、天児屋根命・玉櫛彦命・櫛玉彦命。ただし、境内社に若宮神社があり、天押雲命が祀られ、こちらがもともとの御祭神ではないかとの説がある。

例祭は10月。中旬に秋祭があり、2台のだんじり、2台の太鼓台、6台の子ども神輿が19時頃宮入りする。特に、玉串地車とも。

鳥居は元禄時代の建立で、650メートルほど南にある。相当長い参道だった。

他の境内社として、一葉神社(秋葉山大権現)・稲荷神社、津原池のそばに水神社(石川土佐守)、合祀殿二祠(八幡神・稲荷神ほか)がある。

【ご利益】
祈雨・天候、五穀豊穣・商売繁盛、災害除け、厄災除け
津原神社 大阪府東大阪市花園本町町
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