日本最古の茨田堤の建造で祖神を奉斎、堤由来のひょうたん絵馬や浮守
[住所]大阪府門真市宮野町8-34
[電話]072-884-5188

堤根神社(つつみねじんじゃ)は、大阪府門真市宮野町にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

延喜式』巻9・10神名帳 畿内神 河内国 茨田郡「堤根神社」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

『日本書紀』仁徳紀11年10月条に北の河(淀川)の労(浸水)を防がんとして茨田堤を築くとあり、『古事記』にも、秦人を使って茨田堤を作る、とある。

第16代仁徳天皇の御代、この日本最古の堤とされる茨田堤の建造にあたった茨田氏が、堤の鎮守として、祖神を奉斎したのに始まるという。

御祭神は彦八井耳命。『古事記』にも、茨田連(まむたのむらじ)、手島連(てしまのむらじ)の祖とある、初代神武天皇の皇子。

築堤の様子は『日本書紀』に詳しく、茨田氏の茨田連衫子が祖先に祈り、ヒサゴを二つ川に投げ入れ、難工事を克服したと記載されている。

現在も、社殿の裏、東北100メートルにわたり茨田堤の跡としての土堤が残されており、府指定の史跡になっている。その上には、数本の樹齢500年を越すクスノキがある。

鳥居前には河内と大和を結ぶ行基道が通じており、北河内随一の古社として厚い信仰を集めた。平安時代の嘉祥3年(850年)12月、従五位下に進んだ。

江戸時代前期の寛永年間(1624年-1645年)、領主だった永井尚政が崇敬していた菅原道真公を合祀し、天満宮と呼ばれたという。

明治5年(1872年)、村社に列し、明治18年(1885年)の淀川大水害により、すべて流失した。明治40年(1907年)8月、神撰幣帛供進社に指定された。

例祭は10月15日。その前の土・日曜日が秋季大祭。8月23日に茨田堤祭がある。上述の『日本書紀』のヒサゴの故事から、当社の絵馬にはひょうたんが描かれている。

また、授与品に浮かび上がりのひょうたんがあり、境内で実ったひょうたんを加工し、祈願をかけて「浮守」として授与している。

境内社に、稲荷社(末鷹大神・熊吉大神)、蛭子社(蛭子大神)、九頭八幡社(九頭大明神・八幡大菩薩)、三宝宅神社(火産靈神句々廼馳命水速女命・彦狭智命・闇淤加美神闇御津羽神)がある。

なお、式内社「堤根神社」の論社は他に、市内稗島に同名の神社があるが、こちらには式内の由緒はなく、当社の方が有力のようだ。

【ご利益】
災害除け、厄災除け、事業成功、学業・受験合格(公式HP
堤根神社 大阪府門真市宮野町
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