鴨氏の創建、継体御陵近くに鎮座する「三島」の大元、町名の起源
[住所]大阪府高槻市赤大路町42−3
[電話]072-692-2355

鴨神社(かもじんじゃ)は、大阪府高槻市赤大路町にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

延喜式』巻9・10神名帳 畿内神 摂津国 島下郡「三島鴨神社/三嶋鴨神社」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。現在は神社本庁に属さない単立神社である。

創建年代は不詳。初代神武天皇から第9代開化天皇までの奈良葛城王朝を支えた鴨氏により3世紀頃に創建されたとの伝承があるという。

御祭神は、大山積命伊弉諾尊伊弉冉尊鴨御祖大神

『伊予国風土記』逸文によれば、伊予国乎知郡(越智郡)御島に坐す大山積神は、またの名を「和多志の大神」といい、第16代仁徳天皇の御世に百済より渡来して津の国の御島に鎮座した。

当社からの分社の『三島鴨神社由来』には「地所は、島上郡、島下郡の中間で三島藍の陵(継体天皇御陵)より巽方四丁にあり往古は小社にあらず」とあるという。

『日本三代実録』元慶8年(884年)12月21日条に、「摂津国三島神」に対して正六位上から従五位下の神階を授けたという記述がある。

それから約50年後の『延喜式』神名帳には「三島鴨神社」とある。平安時代末期、後白河天皇中宮・建春門院が「三島神」に皇子誕生の祈願をしたと伝わる。

その結果、後の高倉天皇が誕生し、これを祝して京都五条坂に三島神社が創建された。これらの「三島神」が当社に該当するとされるが、他の論社に三島鴨神社がある。

「下の宮」と呼ばれる三島鴨神社は、地理的には島上郡に属し、『延喜式神名帳』の郡名では、「上の宮」である当社に分がある。

一方、「和多志の大神」は川辺を意味するとされるが、当社は川に近くなく、淀川の守護神である三島鴨神社に合致する。

なお、当社にも三島鴨神社と同じく、伊予大三島の三島大社、伊豆国の三島大社に勧請したとの伝承が残る。

例祭は4月29日で、春季大祭。拝殿での神事の後、湯焚き神事が行われる。

また、町内の子安天満宮を兼務している。菅原道真公の側室とその子、道真公を祀っている。

道真を追って九州に向かった側室だったが、当地で産気づいた。輿の中での難産となり、大量に出血して輿から溢れたことで、赤大路町の町名が起こったという。

産後の肥立ちが悪かく、結局当地で亡くなった側室を憐れみ、村人が奉斎したものだという。

【ご利益】
病気平癒、安産(公式HP
鴨神社 大阪府高槻市赤大路町
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鴨神社 大阪府高槻市赤大路町の御朱印