『万葉集』にも歌われた三島江・淀川の鎮守、日本三三島の一つ
[住所]大阪府高槻市三島江2-7-37
[電話]072-678-0488

三島鴨神社(みしまかもじんじゃ)は、大阪府高槻市三島江にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

延喜式』巻9・10神名帳 畿内神 摂津国 島下郡「三嶋鴨神社」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では郷社。現在は、神社本庁に属さない単立神社。

社伝によれば、第16代仁徳天皇が茨田堤を築くにあたって、淀川鎮守の神として大山祇神を百済から遷り祀られたという。

『伊予国風土記』逸文によれば、伊予国乎知郡(越智郡)御島に坐す大山積神は、またの名を「和多志の大神」といい、仁徳天皇の御世に百済より渡来して津の国の御島に鎮座した。

この「津の国の御島」が当社だとする。「和多志」は渡しで、川の鎮守というのも合致する。つまり、当社が大三島瀬戸に鎮座する大山祇神社の元宮、とされる。

さらに当社では、静岡県三島市の三嶋大社も当社から勧請したとする。当社が日本で最初の三島神社(山祇神社)とされる所以である。

当社、大山祇神社、三嶋大社は「日本三三島」だという。また、『万葉集』には、柿本人麻呂の下記の二つの歌が収録されている。
三島江の 玉江の薦を 標めしより おのがとぞおもう 未だ刈らねど

三島菅 いまだ苗なり 時またば 著ずやなりけむ 三島菅笠
国史では、『日本三代実録』元慶8年(884年)12月21日条に、「摂津国三島神」に対して正六位上から従五位下の神階を授けたという記述がある。

事代主神も奉斎する。鴨氏の進出が指摘され、すでに祀られていた大山祇神(三島神)と事代主神(鴨神)が合祀されたことで、「三島鴨神社」となったとも。

『日本三代実録』の「三島神」と、『延喜式神名帳』の「三島鴨神社」の間は約50年あるが、これらに関しては、他の論社に赤大路町の鴨神社がある。

もともとは淀川の中洲である川中島(御島)にあったとされるが、慶長3年(1598年)の淀川堤防修築の際に現在地に遷座した。

江戸時代初期の元和5年(1619年)には、高槻藩主松平家信から2石が寄進され、江戸時代前期の元禄10年(1697)に現社号に改称した。

明治に入り、郷社に列し、明治41年(1908年)、唐崎神社や天満社など周辺の神社を合祀した。

平成7年(1995年)の阪神淡路大震災により、大鳥居が倒壊し、各社殿が傷むも、翌年から順次再建事業が行われた。

境内社に、八幡宮、唐崎神社、三社(大将軍社・厳島神社・竃神社)、國廣大明神がある。

秋祭が10月第4日曜日、春祭が4月20日。

古くは、『日本書紀』神代上にある事代主神が三島溝樴姫に通ったという故事に基づき、三島溝樴姫を祀る溝咋神社と同日に神幸を行なっていたという。

【ご利益】
水難除け、海上安全(公式HP
三島鴨神社 大阪府高槻市三島江
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