ろくろ挽き発祥の筒井峠に惟喬親王が勧請した八幡、木地資料展示館
[住所]滋賀県東近江市永源寺町蛭谷176
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筒井神社(つついじんじゃ)は、滋賀県東近江市永源寺町蛭谷にある神社。御朱印の有無は不明。

平安時代初期の貞観7年(848年)11月、第55代文徳天皇の第一子皇子である惟喬親王が筒井峠に宇佐八幡宮を勧請して創建されたと伝わる。

筒井峠はろくろ挽き発祥の地として知られ、「筒井千軒」と呼ばれる木地師文化が謳歌され、その繁栄を誇ったという。

現在地は、明治初年に参拝の便宜を考えて遷座したもので、もとは県道34号沿いに北上した、惟喬親王御陵付近に鎮座していたと思われる。

惟喬親王御陵には現在も小祠があり、やはり筒井神社と称される。惟喬親王の座像などがあり、木地師文化を今に伝える惟喬親王祭が開かれる。

そのため、当社はもとは筒井八幡宮と称され、御祭神は応神天皇。現在は、惟喬親王も併せて祀る。

当地には筒井公文所が設けられ、全国のろくろ師に免許を与える資格を有した。現在も、全国津々浦々のろくろ師の崇敬社である。

近世には、氏子狩と呼ばれる、氏子としての木地師の囲い込みが行われ、近隣の、やはり木地師発祥を称する大皇器地祖神社と争った。

現在は木地民芸品資料展示館が当社に隣接し、近世の争いの様子が分かる『氏子狩帳』が伝わる。県の民俗文化財に指定されている。

それによれば、江戸時代前期の正保4年(1647年)から明治15年(1882)までの236年間に、木地師の名が4万9990人記されている。

惟喬親王がこの地に住んでいた際、小椋大臣実秀と大蔵大臣惟仲に命じて木地の器を作らせたが、この小椋氏の裔が近在に住み、やはり木地師との関わりを持つ。

ちなみに、惟喬親王を祀る神社に、京都市北区雲ケ畑に惟喬神社がある。

【ご利益】
産業振興、地域振興、事業成功
筒井神社 滋賀県東近江市永源寺町蛭谷
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