飛鳥朝の創祀、『源氏物語』、伊勢にも影響を与えた宇治の橋姫
[住所]京都府宇治市宇治蓮華47
[電話]0774-21-2017

橋姫神社(はしひめじんじゃ)は、京都府宇治市宇治蓮華にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

飛鳥時代の大化2年(646年)、宇治橋を架けられた際に、上流の櫻谷(桜谷)と呼ばれた地に祀られていた瀬織津媛(瀬織津姫)を遷座したのに始まる。

御祭神は瀬織津媛となるはずだが、橋姫を祀る、ともされる。いわゆる、宇治の橋姫として知られる。
『古今和歌集』
さむしろに 衣かたしき 今宵もや 我をまつらん 宇治の橋姫

『源氏物語』
橋姫の 心をくみて 高瀬さす 棹のしづくに 袖ぞぬれぬる
特に『源氏物語』では、宇治が主要な舞台となる後半の宇治十帖の第一帖が「橋姫」と名付けられている。当社はその古跡でもあるという。

また、『平家物語』「剣巻」には恐ろしい鬼女としての橋姫が登場している。それを原本として、能の演目『鉄輪(かなわ)』などがある。

嫉妬に狂った橋姫が、貴船神社で7日間参籠、鬼女になれる方法を習得し、宇治川に21日浸かって鬼女になり、相手の女やその家族、男やその家族などを殺していった、という。

結局は、源頼光・源綱・安倍晴明、特に源綱に腕を切られ、その腕を安倍晴明が封印する、ということで落ち着くが、この縁起から、当社も縁切りのスポットとして現在認知されている。

なお、橋姫が行なった呪いの儀式が、丑の刻参りのルーツだという。

一説に、徳川家はこの橋姫を祖とするという。江戸時代中期に創設された一橋家につながるという。真偽のほどは不明。

また、橋姫との関連で言えば、伊勢の神宮(伊勢神宮)には饗土橋姫神社がある。饗土橋姫神社は、当社にならって創建されたとする見方がある。

当初は橋の守護と管理を任されていた通称「橋寺」、放生院常光寺の敷地内で橋の中ほどに張り出して造営された「三の間」に祀られた。

その後、宇治橋の西詰に移り、明治3年(1870年)の洪水による流出後、明治39年(1906年)10月に現在地に遷座した。例祭は6月10日。

境内社に、水の神で、交通の神でもある住吉神社がある。また、意図は不明ながら、境内には近隣の原子力発電所から当社までの距離が記載された案内板がある。

高浜原発から 75キロ
大飯原発から 74キロ
美浜原発から 91キロ
敦賀原発から 98キロ
高速増殖炉もんじゅから 96キロ

【ご利益】
良縁・縁切り、水難除け、交通安全、海上安全
橋姫神社 京都府宇治市宇治蓮華
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橋姫神社 京都府宇治市宇治蓮華の御朱印