平安期に松尾大社を勧請、室町期の本殿が重文、アラカシの巨木
[住所]京都府船井郡京丹波町九手125
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九手神社(くてじんじゃ)は、京都府船井郡京丹波町九手にある神社。近代社格では村社。御朱印の有無は不明。

平安時代の長元2年(1029年)、豊田地頭藤原定氏が山城国松尾大社を勧請、同年9月31日に社殿が造営された。

御祭神は大山咋命。丹波開拓の始祖と伝えられ、日照り、疫病の守神として地元の信仰を集めている。

戦国時代の明応7年(1498年)3月3日、社殿が再建された。これが現在の本殿である。附棟札2枚とともに、国の重要文化財に指定されている。

三間社流造、屋根は桧皮葺きで、その屋根の勾配の優美な造りは、室町時代の面影を今に伝えている。

安土桃山時代の天正10年(1582年)8月17日、松尾大社の神輿を受納した。

高屋川中上流域の広大な面積を有した旧山内庄内「山王七社」の一つで、往古は七社の神輿が当社に集結したと伝わる。

江戸時代後期の安政4年(1857年)3月、御室御所が九手大明神の御染筆の鳥居額を納め、5月には菊御紋章付き釣提燈1対を寄付した。

明治6年(1873年)、村社に列し、大正10年(1921年)4月30日、本殿が旧国宝に指定された。例祭は10月17日。現在はその付近の日曜日に行われる。

境内のアラカシは、幹回り4メートル、樹高15メートル、樹齢500-800年の巨木で、府内では貴重であり、京都の自然200選、町の天然記念物に指定されている。

境内社に八幡宮などがある。九手大明神の一の鳥居跡がある場所が鳥居野として、地名に残る。

【ご利益】
祈雨・天気、厄災除け、病魔退散
九手神社 京都府船井郡京丹波町九手
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