継体朝の創祀、額田郡の祖、10月鬼が火を持ち追いかける「火祭り」
[住所]愛知県岡崎市夏山町字宮本
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夏山八幡宮(なつやまはちまんぐう)は、愛知県岡崎市夏山町宮本にある神社。近代社格では郷社。御朱印の有無は不明。

第26代継体天皇25年(531年)、天津日子根命を祀ったのが始まり。大和国の額田連系の祖で、三河国額田郡の祖でもあるとされる。

平安時代前期の元慶4年(880年)、応神天皇市寸島比売命多岐都比売神住吉大神を合祀し、王宮八幡宮と称した。後に現社号に改称した。

当社にはこの元慶4年の8月14日の日付がある棟札が現存している。現在、日本最古とされる棟札は中尊寺に伝わる保安3年(1122年)のものとされるが、それをはるかに遡る。

現在の鑑定では、当社の元慶4年棟札は後世の写しではないか、との見方が有力。この棟札は昭和12年(1937年)に催された名古屋汎太平洋平和博覧会にも出品された。

鎌倉時代の建久3年(1192年)、源頼朝が鎌倉から上洛の際、名代として梶原景時が参詣し、砂金10両を奉納したと伝えられる。

明治5年(1872年)10月3日、郷社に列した。平成21年(2009年)、岡崎観光きらり百選に選定された。平成24年(2012年)10月20日、新しい拝殿の竣工奉祝祭が行われた。

近隣に岡崎市夏山町の諏訪神社、牧泉庵、華蔵寺、裕仙寺、松樹寺などがある。

例祭は旧暦9月9日。その一案近い土曜日に火祭りが行われる。およそ10月になることが多い。奇祭とも呼ばれるこの神事は現在、市指定無形民俗文化財。

祭りの仕切りは平針地区と柿平地区が毎年交互に行う。祭り当日の午後、鬼役を務める5人の若者は裸で不動の滝に打たれて身を清める。

一方、氏子は長さ8メートルほどの御幣をつけた竹を中心に生木で「ソダ山」を築く。

夕刻、鬼が御神火を「ソダ山」に点火。雄獅子と雌獅子が噛み合う獅子舞(かましょい)などの所作事の後、参拝者は「ボケ鬼、ボケ鬼」と囃したて鬼を挑発する。

鬼は火のついた木を当てるべく人々を追い回す。の時、鬼に打たれるとその人は厄除けになるという。

【ご利益】
厄災除け、交通安全、安産
夏山八幡宮 愛知県岡崎市夏山町宮本
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