室町時代には大木だった御神木の大楠、10月中旬に例祭で神輿渡御
[住所]愛知県名古屋市緑区鳴海町前之輪49
[電話]052-621-4515

鳴海八幡宮(なるみはちまんぐう)は、愛知県名古屋市緑区鳴海町前之輪にある神社。近代社格では村社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

創建は不詳。鎌倉時代の貞永元年(1232年)、久野氏初代大賀元久が社職となり、3代久野屋仲次郎が太鳴海両宮の神主職を継ぎ、武官を兼ね、三ヶ庄を給うという記録がある。

つまり、それ以前の創祀となる。御祭神は、応神天皇(品陀和気命)、神功皇后(息長帯日売命)、玉依毘売命邇々藝命月読命

境内にそびえる大楠は、室町時代にはすでに大木であったと伝えられ、樹齢は1000-1200年、当社の御神木として、信仰されている。

戦国時代の弘治3年(1557年)、久野家11代保清二郎左衛門の時、今川義元が鳴海城城主を通じて、当社と東宮に神田と禰宜屋敷、朱印状を与えたという。

天正17年(1589年)、山口長次郎重政が両宮に神田を寄進。江戸時代になり、元和8年(1622年)、本殿が再建された。

神輿は古いものが中絶していたので、江戸時代中期の宝永4年(1707年)に新調された。

往時は例祭は8月15日で、神輿の渡御があり、十五町内の氏子の奉仕により、神宝などを奉持し、長蛇の如く町内を巡幸したという。

また、町内より5台の山車の奉曳があり、夜には数百の小提燈を点け、囃子賑やかに練り、近郷近在からの参詣者で町中が賑わったという。

明治5年(1872年)、村社に列し、八幡宮から八幡社に改称、明治40年(1907年)、幣帛料供進社に指定された。

昭和43年(1968年)、伊勢湾台風で倒壊した本殿を新築し、同時に現社号に改称した。

例祭は現在、10月15日。神輿渡御はその前の日曜日に行われる。猩々なども参加する。かつて同じ鳴海に鎮座する成海神社と同日に町をあげて行われていた。

しかし、元禄13年(1700年)に両社の間で祭礼論争が起き、それ以来表方の当社と裏方の成海神社に分かれて行われるようになった。

しかし最近は、近い時期に行われることもあり、鳴海八幡宮例大祭・成海神社例大祭などと総称されることもある。

境内社に、高良社(建内宿禰命)、北野天満社(北野社・天満宮・天神社。菅原道真公)、秋葉社(軻遇突智命)、国造社(大国霊社。大国主神)、須佐之男社(天王社。須佐之男命)、金刀比羅社(大物主神)、御鍬社(天照大神豊受大神)、稲荷社(鳴海稲荷。宇迦之御魂大神)、香良洲社(稚日女命)、祓戸社(瀬織津比咩神・気吹戸主神)がある。

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鳴海八幡宮 愛知県名古屋市緑区鳴海町前之輪
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