蘇我・物部の戦闘跡地か、戦国期の洪水で流出、7月の夏祭りは逆祭
[住所]大阪府八尾市植松町3-3-6
[電話]072-922-0152

渋川神社(しぶかわじんじゃ)は、大阪府八尾市植松町にある神社。御朱印の有無は不明。

延喜式』巻9・10神名帳 畿内神 河内国 若江郡「渋川神社/澁川神社二座」に比定される式内社(小社)。近代社格では郷社。

創建の年月は不明。御祭神は、天忍穂耳尊饒速日命

 かつて飛鳥時代に当地を本拠地としていた物部守屋の渋河(渋川)の家の跡ともいわれている。物部守屋の渋川の家は、第31代用明天皇2年(587年)、蘇我馬子との戦闘で、物部守屋が防戦したと伝えられる地。

弘仁11年(820年)の『弘仁式』に記載されており、この頃官社になっていることが想定され、相当古くから鎮座していたことが分かる。

もとは旧大和川の東側の字川向にあったが、戦国時代の天文3年(1533年)、大洪水で境内全域を流失。

この時、浮島神社は数キロほど北の茨田郡新田村に漂着した。「よっぽどの宮」と呼ばれ、当社境内に移された。当社そのものは元亀2年(1572年)、御旅所のあった現在地に再建された。

中世には龍華寺の僧侶が祭祀を行っていたという。近世は、渋川郡植松村の氏神として天神社と呼ばれていた。神宮寺は現在の鳥居すぐ外の社務所の地にあり、真言宗の無本寺だった。

明治5年(1872年)4月16日、比枝神社(國狹槌尊)・栄町の狐山の神(日高大神)・渋川の渋川天神(菅原大神)を合祀した。

境内には、府天然記念物の樹高16メートル、樹齢1000年とされるクスノキを含め数本の大きな樹木がそびえている。

例祭は7月25日・26日で夏祭り。俗に「逆祭」とも。かつて洪水時に流失した際、御神体が上流に逆流したため、こう呼ばれるようになった。

境内社に「よっぽどの宮」浮島神社の他、稲荷神社・大神社・春日神社・厳島神社・琴平神社がある。

【ご利益】
家内安全、一族・子孫繁栄、事業成功
渋川神社 大阪府八尾市植松町
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