おたけびの宮と雄水門、神武天皇の兄が東遷途上で薨去した地
男神社 大阪府泉南市男里3-16-1
[住所]大阪府泉南市男里3-16-1
[電話]072-483-2266

男神社(おのじんじゃ)は、大阪府泉南市男里にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

延喜式』巻9・10神名帳 畿内神 和泉国 日根郡「男神社二座」に比定される式内社(小社)。近代社格では府社

旧呼唹郷の地にある。現在地の北方約1キロのところが旧地で、現在は摂社浜宮がある。

この旧地は、雄水門と呼ばれ、『古事記』にも描かれた、初代神武天皇の東遷に関連した故地だという。

東進した神武天皇軍は、現在の善根寺春日神社近辺にあたる孔舎御坂で長髄彦と激戦。

この戦いの最中、神武天皇の兄である彦五瀬命が敵の流れ矢により負傷し、下記のように述べ、転進した。
日の神の子孫なのに、西から東に攻めて日を背負ったらダメだ。紀伊半島を東に回って、日を後ろに背負って敵を討とう
ということになり、南下。そして到着したのが、当社の古社地であり、ここで彦五瀬命は、下記のように雄たけび、薨去したと伝わる。
慨哉大丈夫にして被傷於虜手報いずして死なむや
この故事によって、その地が雄水門と呼ばれるようになり、当社は現在も「おたけびの宮」を称している。御朱印にも明記されている。

この地に、彦五瀬命と神武天皇の御神霊を奉斎したのが当社の創祀。平安時代の貞観元年(859年)3月、現在地に遷座した。

大東市仏並町には当社名とよく似ており、同じ御祭神を祀る男乃宇刀神社がある。当社は現在、相殿に天児屋根命・熊野速玉神を祀る。末社に若宮(事代主神)がある。

例祭は10月11日、神輿渡御があり、雄水門まで巡行する。年2回の茅の輪くぐり神事にも多くの参拝客が訪れるという。

社叢には、府内最大といわれるむくろじの木があり、社叢全体が「大阪府みどりの百選」に指定されている。初夏にはヒメボタルが飛び交う。

なお、『古事記』『日本書紀』の「雄湊・雄水門/男水門」の地については、和歌山県和歌山市小野町の水門吹上神社も旧跡であると主張している。

【ご利益】
身体壮健、諸願成就
男神社 大阪府泉南市男里
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男神社 大阪府泉南市男里の御朱印