真っ黄色の落ち葉が幻想的な紅葉スポット、『源氏物語』の伝承
[住所]京都府京都市北区小野下ノ町170
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岩戸落葉神社(いわとおちば じんじゃ)は、京都府京都市北区小野下ノ町にある神社。御朱印の有無は不明。

清滝川と岩谷川が合流する地点に鎮座し、岩戸社と落葉社の二社からなる。本殿背後には巨大な岩盤が露頭している。

4本のイチョウの大木がそびえ立ち、何よりも、紅葉シーズン、敷き詰められた真っ黄色の落ち葉が幻想的な雰囲気を醸し出す神社として有名。

11月中ごろ、年に一晩だけ、地域の人々に持ち寄られたライトによって、夜間にライトアップされる。

岩戸社の御祭神は弥都波能売神・瀬織津比咩神・稚日女神、落葉社の御祭神は落葉姫命、あるいは第52代嵯峨天皇皇后、つまり橘嘉智子(檀林皇后)とも。

岩戸社は、かつて小野上村の産土神で、神輿岩に祀られていたという。近世、現在地に遷座したという。

落葉社は、かつて小野下村の産土神。『延喜式』巻9・10神名帳 畿内神 山城国 葛野郡「堕川神社」の式内社(小社)に比定する説がある。

堕川(おちかわ)が、「おちがおつ」に転訛し、水の落ちるさまから「落葉」になったというもの。

式内社「堕川神社」に関しては、当社のみが参考社とされるばかりで、他の論社もなく、実質的には廃絶しているのか。

あるいは、清滝川上流に鎮座する大森賀茂神社境内に堕川御上神社があり、こちらが式内社「堕川神社」、またはその関係が指摘される場合がある。

ただし、『延喜式』神名帳山城国葛野郡には別に「堕川御上神社」が記載され、大森賀茂神社やその境内社に比定されている。

落葉社は、紫式部『源氏物語』の登場人物、落葉の宮(女二の宮)、またその異母妹・女三宮の霊を祀るという伝承もある。朱雀天皇の皇女。

そのため、後世になって落葉社と改名されたともされる。式内社名の読みからの連想による参考社の位置付けの由縁か。

中世には御霊社とも呼ばれ、近世には御霊社が同じ境内に祀られたか、川を隔てて祀られていたともいう。

例祭は10月25日。

なお、当社は愛宕郡の式内小社「大柴神社」の論社ともされる。根拠は不明。他の論社に、左京区大原草生町の神明神社、上京区大黒町の岩上神社がある。

【ご利益】
リフレッシュ、身体壮健、水の神、諸願成就
岩戸落葉神社 京都府京都市北区小野下ノ町
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