全国唯一の新幹線建設で遷座、祇園祭の久世駒形稚児、豊富な授与品
[住所]京都府京都市南区久世上久世町446
[電話]075-921-3388

綾戸國中神社(あやとくなかじんじゃ、綾戸国中神社)は、京都府京都市南区久世上久世町にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。由緒にちなむ、「駒形朱印帳」というオリジナルの御朱印帳がある。

延喜式』巻9・10神名帳 畿内神 山城国 乙訓郡「国中神社」に比定される式内社(小社)。さらに同じく式内小社「大井神社」「茨田神社」の論社。近代社格では村社。

もとは綾戸神社(綾戸宮)・國中神社(國中宮)の二つの神社だったが、後に國中神社が綾戸神社の境内に遷座した。

それ以降、二つの社殿が並んでいたが、昭和9年(1934年)の室戸台風により倒壊したため、昭和11年(1936年)に一つの社殿として再建した。

昭和39年(1964年)、境内地が東海道新幹線建設予定地にかかったため、現在地に遷座した。新幹線建設のために遷座した全国唯一の神社、とされる。

綾戸神社は、第26代継体天皇15年(521年)の創建と伝えられる。大綾津日神神直日神大直日神を祀る。

かつては大井川(桂川)の祓神として、大井社と称していた。式内社「大井神社」の論社。天暦9年(955年)に綾戸社に改称した。

それ以降も、近代までは「大井社」とも呼ばれていた。古くより上久世の産土神として信仰されている。なお、「茨田神社」の論社ともされる。

國中神社は、附近一帯が湖水に覆われていた頃、素盞嗚尊が天降って水を切り流し、その中心に愛馬(天幸駒)の頭を彫刻したものを形見として祀ったのに始まるという。

御祭神は素盞嗚尊。こちらが式内社「国中神社」となる。

八坂神社祇園祭として有名だが、祇園祭は当社との共催、少なくとも当社が重要な役割を担っていることで知られる。

祇園祭の久世駒形稚児は、当社の氏子から選ばれる。久世駒形稚児は、祇園祭の神幸祭・還幸祭で馬に乗って、素戔嗚尊が鎮まる中御座神輿(なかござみこし)の先導を務める。

この際に胸にかける木彫りの馬の首(駒形)は國中社の御神体を模したもの。

通常、神社境内では皇族であっても下馬しなければならないが、久世駒形稚児は神の依りとして下馬せずに八坂神社の境内に参入する。

なお、八坂神社の素盞嗚尊は和御魂(にぎみたま)で、綾戸國中神社の方は荒御魂(あらみたま)であるとされている。

授与品は、オリジナルの御朱印帳の他、香りカード御守、駒形御守、駒形ストラップ御守など、当社由緒や御神体にちなむものが用意されている。

なお、式内社「大井神社」の論社は他に、右京区嵯峨天龍寺造路町に式内と同名の神社がある。

式内社「茨田神社」の論社は他に、当社が兼務する南区久世築山町の菱妻神社の末社がある。そのすぐ近く、伏見区久我石原町にも菱妻神社があり、紛らわしい。

当社は1月に行われる近隣21社からなる乙訓鎮座神社巡りの一社である。その際は、嚴嶌神社木下神社、久世築山町の菱妻神社の御朱印も受け付ける。

【ご利益】
交通安全、厄災除け、ペット加護、武運長久・勝運(公式HP
綾戸国中神社 京都府京都市南区久世上久世町
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綾戸国中神社 京都府京都市南区久世上久世町の御朱印