区内最古の江戸前期の石鳥居、節分行事「鬼やらい」、アボヘボ行事
[住所]東京都世田谷区喜多見4-26-1
[電話]03-3416-1240

氷川神社(ひかわじんじゃ)は、東京都世田谷区喜多見にある神社。旧喜多見村の鎮守。近代社格では郷社。喜多見氷川神社とも。参拝すれば、御朱印を頂ける。

御祭神は須佐之男命天照大神稲田姫命を配祀する。奈良時代の天平12年(740年)の創建と伝えられている。古くは多摩川沿いにあったという。

南北朝時代の延文年間(1356年-1360年)、社殿が崩壊、次いで、多摩川の洪水により、古文書などが流失しているため、詳細は不明。

戦国時代の永禄13年(1570年)、江戸城からこの地の移り住んだ江戸氏の当主・江戸刑部頼忠が、荒廃していた当社を修復、祈願所としたという。

江戸時代になり、当社の別当は華蔵院で、慶安2年(1649年)には3代将軍徳川家光より社領10石2斗が寄進されたという。

江戸氏は喜多見氏と改姓、承応3年(1654年)には、喜多見重恒・重勝兄弟が今に残る石の鳥居を寄進した。現在は区内最古の石鳥居で、区指定有形文化財。

天和2年(1682年)、喜多見氏の初代喜多見若狭守勝忠により神領5石が寄進され、貞享4年(1687年)には社殿を再建した。

境内には、江戸時代後期の文化12年(1815年)に奉納された水盤、嘉永2年(1849年)に奉納された石燈籠が現存する。

明治時代になり、明治6年(1873年)には村社に列し、明治17年(1884年)に郷社に昇格した。

大正に入り、大正11年(1922年)に社殿改築工事が始まり、翌年の関東大震災で遅れたものの、大正15年(1926年)に完成した。

昭和63年(1988年)、その社殿が焼失してしまうが、平成2年(1990年)に現社殿が再建された。

例祭は10月第3日曜日、みこし巡幸や里神楽の奉納がある。いずれも雨天中止。

2月3日に節分祭がある。祝詞奏上の後、「鬼やらい」の神事が行われる。都内でも珍しく貴重な民俗行事として区の無形民俗文化財に指定されている。

喜多見・大蔵・祖師谷あたりに伝わる豊作祈願を継承するアボヘボ新年行事がある。当社神苑の吉方に自生している接骨木(にわとこ)で作り、新年元旦に授与される。

近隣の大蔵氷川神社・宇奈根氷川神社とともに三所明神社と称されている。なお、この2社はいずれも当社の兼務神社。他にもいくつかの兼務社がある。

境内社に、稲荷神社・天神社・大山祇神社・月讀神社・出雲神社・大鳥神社・祖霊社がある。

【ご利益】
厄災除け、身体壮健、開運招福、夫婦和合、家内安全
氷川神社 東京都世田谷区喜多見
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