源頼義が八幡信仰へ、荒川の洪水で遷座を繰り返す、八幡塚や宮乃井
出雲乃伊波比神社 埼玉県大里郡寄居町赤浜723
[住所]埼玉県大里郡寄居町赤浜723
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出雲乃伊波比神社(いずものいわいじんじゃ)は、埼玉県大里郡寄居町赤浜にある神社。御朱印の有無は不明。

延喜式』巻9・10神名帳 東海道神 武蔵国 男衾郡「出雲乃伊波比神社」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では郷社。

創建は不詳。御祭神は須佐之男命。かつて川本村畠山に鎮座していたという。平安時代の前九年の役(1051年-1062年)の際に、源頼義が白籏八幡社と改称したという。

戦国時代の弘治3年(1557年)以前に八幡塚と呼ばれる赤浜村下河内に移転した。天正8年(1580年)には荒川の大洪水の後に現在地に遷祀した。

村民大移動の一大事業だったという。関連する伝承が町内富田の小被神社に残る。

江戸時代、その前期の元禄年間(1688年-1704年)と、後期の文化3年(1806年)の二度の火災が記録されている。

江戸時代には「八幡宮」「八幡社」「春日大明神」と称していたが、明治になり現社号に改称。明治4年(1871年)11月、村社に列し、明治32年(1899年)6月24日に郷社に昇格した。

現在までに、三穗津姫命・誉田別命天児屋根命天太玉命天穂日命を配祀し、天照皇大神軻遇突智命を合祀する。例祭は10月20日。

境内社に、皇産霊神(高皇産霊神)、浅間社(木花開耶姫命)、天満社(菅原道真公)、伊奈利社(宇迦御魂神)、白山荘(伊弉冊命)、愛宕社(軻遇突智命)、古峯社(古峯大神)、三峰社(日本武尊)、蚕影社(蚕影大神)、二宇の八坂社(須佐之男命)、妙見社(八意思兼命)、山神社(大山祇命・伊邪那美命・大物主命)がある。

八幡塚の旧社地の南方を宮乃前、東方を宮乃東、北を宮後川端と称し、当社神助もあって東南に豊かな水量に恵まれた宮乃井があった。

昭和56年(1981年)10月、赤浜土地改良整備事業により、この宮乃井も消滅、八幡塚とあわせ、それぞれ碑が建てられた。

なお、式内社「出雲乃伊波比神社」の論社は他に、熊谷市板井の同名神社がある。

また、『延喜式』神名帳武蔵国入間郡にはよく似た出雲伊波比神社が記載され、横見郡には伊波比神社もある。

【ご利益】
厄災除け、身体壮健、病気平癒、地域安全、五穀豊穣
出雲乃伊波比神社 埼玉県大里郡寄居町赤浜
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