深大寺の南、崇峻朝に創建された虎柏明神、市内最古の江戸前期の社殿
[住所]東京都調布市佐須町1-14-3
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虎狛神社(こはくじんじゃ)は、東京都調布市佐須町にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

延喜式』巻9・10神名帳 東海道神 武蔵国 多磨郡「虎柏神社」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では郷社。

飛鳥時代、第32代崇峻天皇2年(589年)8月に創建され、農業神である大歳御祖神(おおとしみおやのかみ)を奉斎したという。

深大寺の南1キロほどの地に鎮座。以来、地元住民に崇敬され、地域の団結と発展、心の拠り所として、佐須の中心となったという。

『深大寺縁起』によれば、 深大寺の開基・満功上人の祖父、右近長者の居住地である柏野里と、祖母の虎女、それぞれの名から虎柏明神と名付けられた。

式内の官祭という由緒により、往古は前の旧地頭より毎年、祭典料の下渡があったという。

現在の社殿は江戸時代前期の天和3年(1683年)に再建されたもので、調布・狛江両市にあって最も古い建造物。棟札3枚含め市の文化財に指定されている。

この棟札には、天平勝宝2年(750年)再建の記述がみられるという。

後に穀物神である倉稲魂命(うかのみたまのみこと)を合祀し、江戸時代末までは、虎狛山祇園寺の別当が神事を司っていた。

明治になり、神仏分離に際して独立、明治6年(1873年)に郷社に列した。

境内北西の道ぞいの庚申塔2基のうち、江戸時代中期の宝暦7年(1757年)の塔は、佐須村講中15名の建立。

新しい昭和51年(1976年)の塔は、宝暦の塔が一時行方不明になった時に氏子が懐しんで再建したもの。ほかに講社登山記念碑などがある。

この地域には、祇園寺の東に位置し、天照皇大神を祀る「神明宮」、晃華学園の南西角に、「里の稲荷」、別名「樫ノ木稲荷」があり、これらも当社の氏子によって守られた。

現在は狛江市中和泉の伊豆美神社の兼務神社である。

なお、式内社「虎柏神社」の論社は他に、青梅市根ヶ布の虎柏神社がある。両社は御祭神を同じくする。

【ご利益】
五穀豊穣、事業成功、商売繁盛
虎狛神社 東京都調布市佐須町
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