高望王が創建、村山党に崇敬された式内古社、砂川に分祀した本宮
[住所]東京都西多摩郡瑞穂町殿ケ谷1020
[電話]042-557-0439

阿豆佐味天神社(あずさみてんじんじゃ)は、東京都西多摩郡瑞穂町殿ケ谷にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

瑞穂町と武蔵村山市のほぼ境界上の狭山丘陵南麓部に位置する古社で、他の阿豆佐味天神社の総本宮である。

延喜式』巻9・10神名帳 東海道神 武蔵国 多磨郡「阿豆佐味天神社」に比定される式内社(小社)。近代社格では郷社。
 
阿豆佐味という社名については、梓弓によるという説、楸(きささげ、古名あずさ)によるという説、湧水(阿豆=甘い、佐=味の接頭語、味=水で、甘い水の意)による説などがある。

社伝によれば、寛平4年(892年)、桓武平氏の祖である高望王が創建したという。一説に、この時は再建とも。御祭神は、少彦名命素戔嗚命大己貴命

村山郷の総鎮守で、武蔵七党の一、高望王の子孫で秩父平氏の流れを汲む村山党の氏神として崇敬を受けた。殿ヶ谷の地名は、村山党の居館があったことに由来する。

後北条氏が社領15貫文、徳川幕府が朱印地12石を寄進するなど、歴代領主から厚く遇された。

天正12年(1584年)、慶長3年(1598年)の修復を経て、享保年間(1716年-1736年)、村山土佐守により社殿の修復が行われた。

立川市砂川町に鎮座する阿豆佐味天神社は、江戸時代初期、当社を勧請したもの。この砂川の同名神社の方が「猫返し神社」などとして現在は有名。

砂川の新田開発を行った岸村(現 武蔵村山市岸)の村野氏(後の砂川氏)は村山党の後裔を称する。

また、小平市小川町の小平神明宮、同市仲町の熊野宮は、同じく小川新田の開発の際に岸村に鎮座していた当社の摂社、神明社と熊野宮を勧請したもの。

社頭前には文久3年(1863年)の社号標がある。明治6年(1873年)、郷社に列した。現社殿は明治27年(1894年)に改修したもの。

例祭は3月4日。境内社に、奥宮・神明宮・八幡社・熊野社・雷神社・正一位稲荷神社・厳島社・須賀神社・甲子社がある。

【ご利益】
病気平癒、事業成功、厄災除け
阿豆佐味天神社 東京都西多摩郡瑞穂町殿ケ谷
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阿豆佐味天神社 東京都西多摩郡瑞穂町殿ケ谷の御朱印