多摩川の氾濫原の青い沼の大沼・青沼大明神、青渭獅子舞が伝わる
[住所]東京都稲城市東長沼1053
[電話]042-377-5300

青渭神社(あおいじんじゃ)は、東京都稲城市東長沼にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

延喜式』巻9・10神名帳 東海道神 武蔵国 多磨郡「青渭神社」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では郷社。

伝承では、平安時代初期の弘仁年間(810年-824年)の創建とされている。御祭神は青渭神、猿田彦命天鈿女命の3柱。

長沼という地名からもわかるように、この地は多摩川の氾濫原であり、長く沼地であった。そのため、かつて当社は大沼明神、青沼大明神などとも呼ばれていた。

この長沼の地にしろ、深大寺にしろ、水に関わりが深い土地であり、青渭神は水神であると考えられている。

その根源は惣岳山山頂近くにある真名井、別名青渭の井か。当社を含む、これら調布市深大寺青梅市沢井の同名神社が式内論社である。

明治6年(1873年)、郷社に列した。

現在の社殿は昭和49年(1974年)に造営されたコンクリート造りであるが、覆殿内に安置された本殿は、江戸時代前期の建立と推測されている。

狛犬は2対4匹置かれており、本殿に近い1対の狛犬の裏面には「文政十三龍」(1830年)と彫られている。もう1対の狛犬には明治期のものか。

境内は南北に細長く、付近には新建材を利用した建て売り住宅も目立って風情を損なっているが、古さびた大木も残っており、古くからの神域であることが理解される。

かつてを知る古老によれば、うっそうとした大木が無数に生い茂って昼なお暗かったという。

例祭は10月1日。現在は10月第1日曜日で、青渭獅子舞と呼ばれる獅子舞が奉納される。起源は定かではないが、戦前の一時期途絶していたものが復活。

舞の形は、大獅子、女獅子、求獅子の三頭の獅子と天狗によるもので、はやし方は笛吹、貝吹、歌方によって構成される。

以前は市内の他地区でも見られた行事であるが、次第に消滅し、現在では東長沼と矢野口に残るのみだという。

【ご利益】
五穀豊穣、家内安全、夫婦和合、縁結び
青渭神社 東京都稲城市東長沼
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青渭神社 東京都稲城市東長沼の御朱印