飯石郡の起源、注連縄・隋神門・灯籠・狛犬がない神が降臨した聖地
飯石神社 島根県雲南市三刀屋町多久和1065
[住所]島根県雲南市三刀屋町多久和1065
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飯石神社(いいしじんじゃ)は、島根県雲南市三刀屋町多久和にある神社。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「飯石神社(出雲国・飯石郡)」に比定される式内社(小社)。近代社格では県社

創祀年代は不詳。御祭神は伊毘志都幣命(いべしつべのみこと)。

『出雲国風土記』にあるように、この神が坐したことにより、地名が伊毘志となり、奈良時代に飯石となった。

当地は御祭神の降臨した聖地であり、天降った磐石を御神体とし、二重の玉垣で囲み、本殿にかえている。

御祭神のまたの名は天夷鳥命で、天照大御神の第二の御子、天穂日命の御子で、出雲国造家、つまり千家家の祖神。

出雲国造が御幣を奉られる幣殿に、通殿、拝殿を配し、直接 御神体を正面から拝むことができる。11月4日の例祭には出雲大社宮司が参向する。

磐境、磐座という古代の祭祀形態を今に伝え、聖地として、注連縄を用いず、境内には他の神社に見られる摂社、末社はもちろん、隋神門、燈籠、狛犬もない。

まったく純粋に古代の伝統をそのままに継承している。周囲には、縄文時代以来の遺跡や、出土物が検出されている。

戦国時代の永禄13年(1570年)2月3日、領主毛利元保が社領を寄進、江戸時代前期の貞享年間(1684年-1688年)に火災により焼失。元緑2年(1689年)に再建した。

明治5年(1872年)、郷社に列し、大正6年(1917年)には県社に昇格した。

当社は古来飯石郡の総氏神として、郡中より幣帛を奉り、歴代の藩主、歴代知事の参拝が行われ、現在も島根県神社庁から特別神社としての指定を受けている。

境内社に『出雲国風土記』記載社の託和神社(吉備津彦命)がある。中野・六重・神代・深野・上山・曽木・川手7ヶ村の惣社。明治44年(1911年)、当地に遷座し、八幡宮を合祀した。

【ご利益】
子孫・一族繁栄、平穏安寧
飯石神社 島根県雲南市三刀屋町多久和
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