新屋坐天照御魂神社（にいやにますあまてるみたまじんじゃ）は、大阪府茨木市西河原にある神社。略称として「新屋神社」とも。御朱印の有無は不明。

『延喜式』巻9・10神名帳 畿内神 摂津国 島下郡「新屋坐天照御魂神社三座」に比定される式内社（名神大社・月次新嘗）の論社。近代社格では村社。

社伝によれば、第10代崇神天皇の御代に創祀されたという。

ただし、市内には同名の神社が当社の他、西福井、宿久庄にそれぞれ存在し、式内論社、あるいは三座とあるので、一社一座などの諸説がある。

中でも西福井のものが中心とされ、当社も宿久庄と同様、神功皇后の御代、西福井を分祀して創建されたともされる。

御祭神は、主祭神が天照国照彦火明命（饒速日大神か）、相殿神が天児屋根命・建御名方命。

式内社「新屋坐天照御魂神社」について、あるいは3社の関係については、西福井の同名神社のページに詳しい。

神名帳の他に、『延喜式』巻3「臨時祭」祈雨神祭条に「新屋社三座」とあり、祈雨神祭85座に含まれる。

広大な神域を領する近郷の総社として、上下の崇敬を集め、殷賑を極めたが、兵乱や太閤検地のために社領を失うなど、天正年間（1573年-1592年）以降、次第に衰微したという。

また、『三島神社名蹟考』所引「三島随筆」によれば、当初の鎮座地は現在の総持寺であるとの伝えもある。

かつては市内三島丘の磯良神社（疣水神社）の地に鎮座していたが、江戸時代前期の寛文9年（1669年）、西北の現在地に遷座、寛文12年（1672年）に社殿が造営された。

この社殿が現存し、三間社流造で、正面に千鳥破風を付ける。昭和44年（1969年）に改築された。

なお、磯良神社は当社の境内社だったが、同社の玉の井（疣水）が痣取りに霊験があるとして崇敬を集めるようになり、ついに社地を譲り、独立した。

現在は、その磯良神社が管理を行っている。例祭 は10月15日。5月10日に春祭がある。

境内社に、東之神社（八幡神・住吉神・磯良神）、須佐神社（速素盞嗚尊）、稲荷神社（宇賀御魂神）がある。

【ご利益】
鎮魂、病気平癒、農耕の神

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