小野妹子が奉祀、小野篁・道風ゆかり、菓子の祖神、11月にしとぎ祭り
[住所]滋賀県大津市小野1961
[電話]077-594-8022

小野神社(おのじんじゃ)は、滋賀県大津市小野にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。「餅・菓子祖神」「華道祖神」の二種類がある。

『延喜式神名帳』にある「小野神社二座(近江国・滋賀郡)」に比定される式内社(名神大社)の論社。近代社格では郷社。

創立年代は不詳。第5代孝昭天皇の第一皇子で、近江国造の祖である天足彦国押人命と、その七世孫である米餅搗大使主命を祀る。

米餅搗大使主命は、日布礼大使主命とも呼ばれ、第15代応神天皇の御代、日本で初めて餅を作ったといわれる。

そのため、当社は日本の餅・菓子作りの祖神として崇敬され、現在も全国の菓子業界から信仰されている。

第33代推古天皇の時代、小野朝臣妹子がこの地に住んで氏神として奉祀したと伝えられる。

明治24年(1891年)、郷社に列した。社宝に、平安時代末に書かれたといわれる大般若経600巻と、南北朝の年号が墨書されている経箱がある。

例祭は11月2日。小野神社餈大祭、いわゆるしとぎ祭り。境内の神田で穫れた新穀の餅米を前日から水に浸して、生のまま木臼で搗き固める。

それを藁のツトに包み入れ、納豆のように包まれたこれを「しとぎ」と呼ぶ。そして他の神饌とともに神前に供える。

祭典が終わると、注連縄を張り渡した青竹を捧げ持ち、小野地区を北、中、南の順で廻り、各地点で「しとぎ」を吊り下げて礼拝し、五穀豊穣・天下泰平を祈念するというもの。

境内社に小野篁神社がある。平安時代初期の漢学者で詩人、歌人としても名の高かった小野篁(802年-853年)を祀った神社。

その社殿は、南北朝時代初期の暦応3年(1340年)に佐々木六角により建立されたと伝えられる。三間社流造で、現在は国の重要文化財に指定されている。

他の境内社として、八幡神社・松尾神社があり、飛地境内社として、小野道風神社がある。

なお、式内社「小野神社」の論社は他に、上述の小野道風神社と、市内和邇中の天皇神社がある。

【ご利益】
餅・菓子の祖神、華道の祖神、学術・受験合格、五穀豊穣
小野神社 滋賀県大津市小野
小野篁神社 滋賀県大津市小野
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小野神社 滋賀県大津市小野の御朱印