祈雨に霊験ある清水権現・清水明神、明治期に「五輪の塔」に遷座
志波姫神社 宮城県栗原市高清水五輪44-4
[住所]宮城県栗原市高清水五輪44-4
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志波姫神社(しわひめじんじゃ)は、宮城県栗原市高清水五輪にある神社。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「志波姫神社(陸奥国・栗原郡)」に比定される式内社(名神大社)の論社。

創祀年代は不詳。古来より、清水権現・清水明神と称され、祈雨に霊験ある神として里人の信仰が厚かったという。御祭神は天鈿女命。例祭は9月3日。

式内社「志波姫神社」は、平安時代の貞観元年(859年)正月に従四位下に叙された。他の論社に、市内志波姫八樟新田大崎市古川の同名神社がある。

江戸時代中期の寛保年間(1741年-1744年)、大旱の際、領主亘理氏は別当三明院知観に雨乞いを命じ、慈雨が3日に及んで農耕を助けたという。領主は神恩に感謝して社領を献納。

もともとの鎭座地は現在地の西北方500メートルほどの丘陵上、字袖山だったが、明治になり、現在地に遷座した。

近くに「五輪の塔」がある。『奥州善光寺如来略縁起』に「萬開法師・五輪の塔残る」と記されてあるもの。

この五輪の塔は善光寺如来開基萬開上人の墓と伝えられ、後世にも造られ、数基祀られてあったという。しかし現在完全な姿で残っている塔はない。

なお、『式内社調査報告』では、明治に字五輪44番地に石宮を設け遷座、昭和51年(1976年)3月に現在地に遷座とするが、現在地が字五輪44番地であり、何かの誤り。

『宮城県神社名鑑』や、宮城県神社庁の公式サイトでも、明治期に現在地に遷座したとしている。

【ご利益】
祈雨・天候、五穀豊穣
志波姫神社 宮城県栗原市高清水五輪
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