平安期の神鏡、熱田七社を勧請した式内論社、旧暦1月にきねこさ祭
[住所]愛知県名古屋市中村区岩塚町上小路7
[電話]052-412-3671

七所社(しちしょしゃ、七所神社、七所社神社)は、愛知県名古屋市中村区岩塚町上小路にある神社。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「御田神社(尾張国・愛智郡)」に比定される式内社(小社)の論社。創建は、祀られている神鏡に元慶8年(884年)の銘があり、それ以前と考えられている。

御祭神は、日本武尊天照大神倉稲魂命天忍穂耳尊高倉下命宮簀姫命・乎止與命。七所の由来は、熱田神宮熱田七社を勧請したためとされる。

『尾張地名考』に「岩塚村に延喜式の愛智郡御田神社、本国帳の従三位御田天神と あるは七社明神を言うなり」とある。

式内社「御田神社」の論社。また、現在は境内社に御田神社がある。他の論社に、熱田神宮の境内社である同名の神社がある。

室町時代の応永32年(1425年)、足利尊氏の一族である岩塚城主吉田守重が社殿を修造した記録が残る。

境内には、岩塚という地名の由来となった古塚や、日本武尊が腰をかけたと伝わる腰掛岩が現存している。

境内末社に、白山社・熊野社・石神社・若宮社・天神社・神明社などがある。江戸時代中期の享保19年(1734年)に当社境内に遷座したもの。

毎年旧暦1月17日には、尾張三大奇祭の一つである「きねこさ祭」が行われる。

厄除け・子孫繁栄・天下太平・五穀豊穣などを祈念して行われる祭礼で、特に厄除けに霊験があると伝えられている。

名の由来は、祭りに使用する祭具のたて杵「きね」と、杵からこすり落とした餅の意である「こさ」から。市無形民族文化財に指定されている。

尾張三大奇祭は他に、尾張大國霊神社「はだか祭り」、熱田神宮「歩射神事」がある。また、大宮浅間神社「石上祭」を入れる場合がある。

なお、当社と同じように、熱田七社を勧請した神社として、市内南区の笠寺七所神社がある。

【ご利益】
厄災除け、五穀豊穣、開運招福、交通安全(公式HP
七所社 愛知県名古屋市中村区岩塚町上小路
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