「麻の倉」佐倉地方開闢の頃の奉斎、江戸中期の大神輿は10月に渡御
[住所]千葉県佐倉市鏑木町933-1
[電話]043-484-0392

麻賀多神社(まかたじんじゃ)は、千葉県佐倉市鏑木町にある神社。近代社格では郷社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

創建は不詳。千葉県成田市台方の同名神社からの勧請だと考えられるが、当社によれば、佐倉地方開闢の頃の奉斎と伝わる。

千葉県は古来、麻の産地であり、「総国(ふさのくに)」と呼ばれ、佐倉という地名も「麻の倉」が転じたものとされる。

御祭神は、稚産霊命(和久産巣日神)。同名の神社は、成田の本社の他、市内に当社を除いて10社、酒々井町2社、富里市2社、八千代市1社の計18社ある。

江戸時代になると、当社の西方に土井利勝が佐倉城を築き、その城主となってからは、当社はこの地方の氏神として崇敬された。

また、城の追手門近くに鎮座したため、城地鎮護・佐倉藩総鎮守の神として代々の城主・家臣に篤く崇敬された。

現在の社殿は江戸時代後期の天保14年(1844年)、後に幕府の老中首座を務めた5代藩主堀田正睦が新たに建て替えたもの。

藩主による社殿の度々の造営や神号額・神鏡・絵馬などの奉納が続いたという。現在は県の文化財に指定されている佐倉藩4代藩主堀田正愛の紫裾濃同丸などが伝わる。

明治維新以降は佐倉城趾に陸軍連隊が配置され、県内各地から入隊した房総健児が武運長久を祈願したという。

平成15年(2003年)に氏子一同の奉賛により大修営が行われ、正遷座祭が斎行された。

例祭は10月14日-16日。神輿渡御は10月第2金・土・日曜日。当社の大神輿は市指定文化財であり、県下でも最大級とされる。

江戸時代中期の享保6年(1721年)に江戸から職人10名ほどを呼び、8ヶ月の月日と当時の金子約360両という大金をかけて造り上げた豪華な大神輿。

各町内と旧佐倉地区の本町神明大神社・弥勒町八幡神社・田町愛宕神社からは万灯と佐倉囃子にのって山車・御神酒所が曳き出される。

御神酒所は屋根型の屋台で、神輿の担ぎ棒を欄干に掛けて麻賀多さまに御神酒を奉納するところから、佐倉では屋台のことを御神酒所と呼んでいる。

境内社に、摂社として、「麻賀多さまの祖父母神」三峯神社(伊弉諾尊伊弉冉尊)、「麻賀多さまの御子神」稲荷神社(豊受姫命。別名は倉稲霊命)がある。

三峯神社は福禄寿であり、延命長寿・招財招福の御神徳があるとされ、末社の「なで恵比寿」とされる疱瘡神社(少彦名命)とともに、佐倉七福神の2柱となっている。

境内は、樹齢800年以上の大イチョウをはじめ古木・大樹に囲まれている。

【ご利益】
安産、子育て、家内安全、病気平癒(公式HP
麻賀多神社 千葉県佐倉市鏑木町
【関連記事】
千葉県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、千葉県に鎮座している神社の一覧
麻賀多神社 千葉県佐倉市鏑木町の御朱印