宮中の式内社の1柱を祀る、いつの頃からか「貧乏稲荷」に
[住所]京都府京都市上京区主税町
[電話]-

大宮姫命稲荷神社(おおみやひめのみこといなりじんじゃ)は、京都府京都市上京区主税町にある神社。

延喜式』巻9・10神名帳 宮中京中 宮中坐神 神祇官西院坐御巫等祭神「御巫等祭神八座(大社、月次新嘗)」の「大宮売神」に比定される式内社(大社)。御朱印の有無は不明。

『延喜式』神名帳の筆頭である御巫等祭神八座の中の大宮売神の名跡を伝えたものとされ、その位置はもとの神祇官西院の故地と考えられている。

『新撰京都名所図会』によると、俗称は貧乏稲荷とも。付近は近年、左京区大原来迎院町に移転した出世稲荷があった地で、それと対照させたものか。

明治で復権したとはいえ、朝廷内の祭祀は途切れていた神祇官西院なので、ピッタリではあるが、式内社も形無しではある。

明治初年までは、 付近に宮内省坐神三座である薗神社(園神社)韓神社の遺址なども芝生となって存在していたという。

後に京都府監獄の敷地となり、今はまたNHK京都放送局の敷地となって、古観を全くとどめていない。

大宮売神と言えば、伏見稲荷大社で稲荷神と祀られている関係からか、当社もいつのころからか稲荷大明神と称せられ、特別の信者だけが祀る社になったという。

現在地は東西に通ずる竹屋通り筋にあたり、そこに生えた巨木の根もとに小さな祠が南面して祀られ、石鳥居と大きい社号標が建てられている。

これらは、大正12年(1923年)、東宮殿下御渡欧記念として、近隣の工場主が寄進したものだという。

なお、もともと鎮座していた地は、現在は鵺大明神があるところだという。また、京都府京丹後市大宮町の式内社である大宮売神社でも大宮売神が祀られている。

【ご利益】
諸願成就
大宮姫命稲荷神社 京都府京都市上京区主税町
【関連記事】
京都府の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、京都府に鎮座している神社の一覧